「イタリアオープン」最終日は首位を守り切ったヘニー・オットーが同大会2勝目を飾って幕を閉じた。一方、スティーブン・ギャラハーも素晴らしい最終日を披露したが、「ライダーカップ」出場の夢は宙に浮く格好となった。

2日目を「62」でラウンドして一躍首位に立ったオットーは、最終日を「68」でラウンドし、今夏、2度にわたる背中の手術を受けて以来、復帰後わずか2戦目にして欧州ツアー通算3勝目を飾ってみせた。

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「負傷する前も良いプレーができていたけれど、こんなに早く勝てたのは驚きだ」と38歳のオット。彼は2008年にもこの大会で勝利を挙げている。「ゴルフは完璧ではないけれど、手術からカムバックした2週目に優勝したのだから、言うことなしだね」。

「このイタリアとの相性の良さは自分でもよく分からない。たまに自分にしっくり来るコースがあるものだけれど、今週もそういう感じだった。今週は良い感じだったし、コースでは心地よくプレーできたんだ」。

「初めの2日間は背中に何の問題もなかったから良いプレーができた。でも昨日の10番からまたこわばってきたんだ。それで、何度も妙なショットを打ってしまった。ただ、今日は平静を保てたけれど、簡単な日ではなかったね。他の皆も、とても良いプレーをしたし、何人かは『ライダーカップ』を懸けてプレーしていたわけだからね。スティービー（ギャラハー）には出場を果たして欲しいと心から願うよ。彼はそれに値する選手だし、今週もそれを証明してみせたんだから」。

スコットランドのギャラハーはほんの僅かの差で自動選出枠に届かなかったため、キャプテンズピックに望みを懸けることになった。

ギャラハーは、グレーム・マクドウェルに代わってポール・マギンリー率いる欧州代表チームの一員としてグレンイーグルスでプレーするには、この大会で優勝するか、単独2位、あるいは2人のみが並ぶ2位タイに入る必要があった。

39歳のギャラハーはチルコロゴルフ・トリノでの最終日をノーボギーの「65」でラウンドして食い下がったものの、南アフリカのオットーからは3打差、そして最終日を見事に「63」でラウンドした親友のデビッド・ハウエルから1打差の3位に甘んじる結果となった。

ギャラハーはこれで、火曜日にキャプテンズピックを発表するマギンリーの御眼鏡に適うだけのパフォーマンスを発揮できたことを願うのみとなった。世界34位の彼はグレンイーグルスから僅か56キロほどの場所に住んでおり、同コースでは過去12試合に出場し、トップ10入りを7回果たしている。

「目標達成とはならなかったけれど、自分のプレーを誇りに思う」とギャラハー。「通算17アンダーには満足している。僅かに届かなかったけれど、あれ以上僕にはどうすることもできないよ」。

「そりゃあ、他人の評価に委ねるよりも、僕は自分自身で決めたかったよ。（キャプテンピックに相応しい選手は）4、5人いるから、あとはポールがどう見るかだね」。

1番でイーグルを奪い、7番からの9ホールで7つのバーディを奪ったハウエルは、「スティーブンが選ばれるよう心から願っている。彼は素晴らしい『ライダーカップ』プレーヤーになる筈だからね」。

「彼はこの上ない奮闘を見せたし、もしキャプテンがプレッシャーの掛かった状況でプレーできる好調のお手本のような選手が欲しいのであれば、今週の彼がまさにそうだった」。

首位からは6打差、そして2位からは4打差で最終日をスタートしたギャラハーは、初めの8ホールで6つのバーディを奪い、アウトを「30」でラウンドした時点ではハウエルとジュースト・ルイテンに2打差をつけ単独2位につけていた。

しかしながら、ギャラハーがその後、バックナインでスコアを1つだけしか伸ばせなかったのに対し、ハウエルは11番、12番、13番、そして15番でバーディを奪ってギャラハーをかわし、昨年の9月に「ダンヒル・リンクス選手権」で優勝して以来の最高位となる2位で大会を終えた。

1年にわたる「ライダーカップ」メンバー選出を懸けた戦いを終え、ギャラハーはマクドウェルに僅か1.61ポイント及ばなかった。そのマクドウェルは、「ラスト数ホールを中継で見た。もしスティービーが僕を抜いていたら、その結果を受け入れていただろう。幸いなるかな」とツイートした。

「結局のところ、十分ではなかった」とギャラハー。「今年の始めには皆にチャンスがあって、現時点では9人が選出されている。残すはあと3枠のキャプテンピックで、僕はそれに見合うだけのプレーができたと願うだけだよ」。

「大会での優勝を狙ってはいたけれど、2位でも目標が達成できると知っての上でプレーするのは奇妙なものだった。まあ、僕は全力を尽くしたから、ポールがそれを気に入ってくれることを願うよ」。

ギャラハーの奮闘を「素晴らしいパフォーマンス」と認めたマギンリーだったが、彼は月曜の夕刻に終幕を迎えるボストンで開催中の「ドイツバンク選手権」の行方を見定めた上で、「冷静に」評価を査定すると断言した。