27歳ブルックスが36ホール対決を制しツアー初優勝
2014年 マデイラアイランドオープン
期間:05/08〜05/11 場所:サント・デ・セラGC(ポルトガル)
ブルックスがマデイラでほろ苦い勝利
2014/05/12 08:50
「マデイラアイランドオープン」はダニエル・ブルックスがプレーオフの末、スコット・ヘンリーを下してヨーロピアンツアー初優勝を飾った。ブルックスにとっては、同日に亡くなったキャディのイアイン・マクレガーの早すぎる死を乗り越えてのサント・デ・セラGCでの勝利となった。
悪天候のため36ホールに短縮された大会にはドラマチックなフィナーレが待っていた。上がり3ホールで3連続バーディを奪い、最終日を4アンダーの「68」でラウンドしたヘンリーがブルックスに並び、プレーオフにもつれ込んだ。
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そしてプレーオフでは1ホール目をパーとしたイングランドのブルックスが勝利を手にした。最終ラウンドを「67」で回ったブルックスは、プレーオフ1ホール目でフェアウェイの真ん中から放った2打目をピン奥4メートルにつけ、このホールを難なくパーとした。
対するスコットランドのヘンリーは2打目をピン右側8メートルのところへつけ、そこからのパットを1メートルショートした。ブルックスもバーディパットこそ逃したものの、短い距離のパーパットを残した。
そして、ヘンリーが残りのパットを決め損ない、ブルックスが楽々とタップインでパーパットを決めたことにより勝負は決した。27歳のブルックスはこれでヨーロピアンツアーのトロフィーを陳列棚に加えることとなったが、この日の午後に起こった悲劇にこの勝利を祝福することに難しさを感じているようだ。
「勝つのは素晴らしいことですが、この状況で果たすのはそういいものではありません」とエセックス出身のブルックスは述べた。ホール短縮のため、獲得賞金が75%に減額されたものの、これでブルックスは「レース・トゥ・ドバイ」のランキングを129位から78位に上げた。「今日起こったことは実に残酷であり、ご家族に哀悼の意を捧げます」。
「ヨーロピアンツアーで勝てたのは天にも昇る心地ですが、ここ数日良いゴルフができたので、そのことについて満足しています」。
「スコットは上がり3ホールで素晴らしいプレーをしました。素晴らしいパフォーマンスでしたね。プレーオフでは、僕は疲れてはいたものの、落ち着いていました。ちょっとナーバスにはなりましけどね」。
「プレーオフでは何が起こっても不思議ではありませんので、ティショットをフェアウェイに飛ばして、2打目で良いショットを打って彼にプレッシャーを掛けられたのが良かったですね。僕らは勝つためにゴルフをしているので、この勝利は本当に嬉しいです」。
敗戦に失望の念を隠せないヘンリーではあるが、終盤に連続してバーディを奪い、優勝争いへ絡んで行けたのが唯一の慰めとなっているようだ。
「終盤に差し掛かり、明らかにダニエルには追いつけない感じだった」と27歳のヘンリーは述べた。彼はチャレンジツアーで挙げた唯一の勝利を2012年の「カザフスタンオープン」でプレーオフの末に果たしている。
「でも、恐らく今週で一番のパットを15番で決めて、勢いに乗ることができた。上がり3ホールでも良いパットを沈めることができたので、プレーオフとすることができただけでも上出来だね」。
「勿論プレーオフで負けたのは残念なことだけど、起こったことはもう変えられないし、これで将来への見通しは明るくなったよ」。
パラグアイのファブリシオ・サノッティ、フランスのジュリアン・ガーリア、そしてジョルディ・ガルシア・ピントとアントニオ・オルタルのスペイン人コンビが通算6アンダーの3位タイで大会を終え、更に1打後方の7位タイにはスウェーデンのヨハン・エドフォース、フランスのミッシェル・ロレンゾベラ、そしてオーストリアのマーティン・ウィーゲレが入った。