パブロ・ララサバルが4年ぶり勝利 シーズン開幕戦を制す
2019年 アルフレッド・ダンヒル選手権
期間:11/28〜12/01 場所:レオパルドクリークGC (南アフリカ)
ララサバルが痛みをこらえ復活優勝
パブロ・ララサバル(スペイン)がドラマチックな結末で「アルフレッド・ダンヒル選手権」を制覇し、2015年「BMWインターナショナル・オープン」以来、4年ぶりの復活優勝を飾った。ツアー通算5勝目。
後続に3打リードして首位から出たララサバルは、マメとスイングの問題に苦しみ、前半9ホールを1バーディ、5ボギー1ダブルボギーの「41」、後半13番で6つ目となるボギーをたたき、トップを3打追いかける展開となった。それでも、36歳は上がり4ホールで3バーディを奪って持ち直し、「75」でホールアウト。通算8アンダーで優勝を飾った。
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1打差の通算7アンダー2位は、「69」で締めくくったスウェーデンのジョエル・ショーホルムが入った。一時首位に浮上したウィル・ベセリン(オランダ)は最終18番の2打目をグリーン奥の岩場に入れてボギーとし、「74」でホールアウト。ともに地元南アフリカのブランデン・グレースとシャール・シュワルツェルと並んで通算6アンダー3位で大会を終えた。
「朝起きた時は、自分がプレーできるとは思わなかった」とララサバル。「靴が履けなかったし、車まで歩いて行くこともできなかった。バックナインでは本当に苦しんだ。右足の爪先に大きなマメがあったのだけど、『タイガー(・ウッズ)だって足を折りながらも全米オープンで勝ったんだ』と自分に言い聞かせ、とにかくハードに戦った」
4年半ぶりにヨーロピアンツアーでの優勝を果たしたララサバルは、「ここ数年は長い道のりだったけれど、僕はこの場所に帰ってきたかったんだ」と振り返った。
「家族全員と妻に感謝したい。ここは僕の大好きな場所であり、もうプレーができなくなるまで帰ってくるよ」
「また勝者となれたことには、大きな意味がある。ずっとハードに練習を積んできたし、またこうして勝つために、これまでのキャリアと同じようにゴルフに時間を費やしてきた」
出だしの1番でグリーンをとらえ損ない、ボギーを先行したララサバルは、続く3番でティショットを大きく右に曲げて2つ目のボギー。パー3の5番でバンカーショットがグリーンに乗らずにスコアを落とし、ベセリンに首位で並ばれた。
ララサバルはワンオン可能な短いパー4の6番で、バンカーからの寄せワンでバーディを奪って落ち着きを取り戻すも、ベセリンも6番で1.8mのバーディパットを決め、首位タイの座を堅持した。
すると、7番でボギーのベセリンに対し、ララサバルは3日連続で池につかまり、ダブルボギー。ベセリンに単独首位の座を譲った。ベセリンはバンカーから左サイドのブッシュに打ち込み2連続ボギーをたたくが、ララサバルも同ホールで2.1mのパーパットを外し、べセリンが首位の座をキープした。
ララサバルがティショットを左に引っかけた9番では、2打目が看板に当たったことで池を逃れる幸運に恵まれたが、ボギーとして「41」でハーフターンした。
10番ではベセリンが1.5mのバーディパットを外すも、短いパー4の11番ではベセリンとララサバルが揃ってバーディを奪った。
しかし、13番ではまたしてもティショットを大きく左へ曲げたララサバルが、ドロップ後の3打目をバンカーに入れてボギーとし、再び後退。
ララサバルは14番でもティショットを左へ曲げるも、ここはチップインバーディを逃すリカバリーでパーをセーブすると、バンカーからの2打目を池に落としたベセリンがダブルボギーをたたき、通算7アンダーとしていたショーホルムが単独首位に浮上する展開となった。
パー5の15番では2オンに成功したベセリンがバーディを奪って首位タイに返り咲くと、ララサバルも1.8mのバーディパットを沈めて1打差を維持し、続く16番では4.5mのバーディパットをねじ込んで、首位は三つどもえとなった。
一方、シュワルツェルはパー5の18番で2打目をピン側1.8mにつけるが、この日2つ目のイーグルとはならず、怪我による7カ月間の離脱からの復帰を勝利で飾ることはかなわなかった。
グレースは終盤のホールでチャンスを作りながらもバーディを奪うことができず、ザンデル・ロンバルド(南アフリカ)は最終ホールの2打目を池に入れたことで優勝争いから脱落した。
ベセリンは最終ホールで池こそ逃れるも、岩場からパターでラフへ出すにとどまり、そこからのパーセーブに失敗。これに対し、2打目をレイアップしたララサバルは、3打目をピンそばに寄せ、タップインで勝利をたぐり寄せた。