あれ、選手どこいった!? 米シニアメジャーは1人1台カートに乗れる
◇米国シニアメジャー第1戦◇リージョンズトラディション 2日目(16日)◇グレイストーンG&CC (アラバマ州)◇7249yd(パー72)
大会初日の朝、PGAツアー5勝のジョン・デーリーが自分のネームが貼られた専用カートに乗ってコースに飛び出していった。デーリーは関節炎によるADA(障がいを持つアメリカ人法)でカート使用が許可されている。…が、米シニアツアーではほとんどの大会で、選手全員がカートを使うことができるのだ。
しかもフェアウェイへの乗り入れも可(※コースコンディションや大会による)。ツアーの「プレーヤーハンドブック&トーナメント規則」にも、ちゃんとカート利用についてのルールが明記されている。大まかなものでは以下の通り。
・徒歩推奨だが、希望選手はカート使用可
・カートはボールを追い越して進まないこと(例:選手が自分のボールを通り過ぎて、グリーン近くまでカートで進み、ピン位置を確認することはNG)
・組の全選手のボールがグリーン周りに行ったら、カートはロープ外に移動し、全選手がホールアウトするまで留まること
・基本的に、キャディはカートに乗らない(※状況による)
・キャディと、キャディバッグは常に一緒に動くこと(例:カートにバッグを積んだまま、選手だけ単独でカートで移動することは基本的にNG)
…エトセトラ。
面白いのが最後の2つ。このルールにより、選手がティショットを打ったら単身でカートに乗ってセカンド地点へ。キャディはバッグを担いで歩き出す。フェアウェイを歩くのがキャディだけなんて、ちょっと珍しい光景である。
ちなみに、藤田寛之は基本は歩いてプレーする派。「乗りだしたら、もうどんどん乗って終わるから、まだ乗らずにね。日本に帰ったら歩きだろうし」と初日も徒歩でラウンド。「でも、もう2人がカートだったので、そういう場合は乗っても良いかな」。同組2人がカートでどんどん前に行くため、2日目はやっぱりカートに乗ってプレーしていた。(アラバマ州バーミンガム/谷口愛純)