アジアンツアーのトップが親日派である理由/ジョシュ・バラック(上)
アジアの中の日本 今後の関係性はどうなる?
ジョシュ・バラックCEOインタビュー(下)
昨年10月にアジアンツアーのCEOに就任したジョシュ・バラック氏(46歳)が、4月下旬に行われた日本ツアーとの共同主管試合「パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ」で来日した。大会会場でGDOの単独インタビューに答え、アジアンツアーの展望や自分自身について語った。
◆西回りで世界の頂点へ至るアジアンルート
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アジアンツアーは今後、日本ツアーとの連携をどのように進めていくつもりだろうか? バラック氏は、日本との共催を「2~3年以内に倍の8試合にしたい」と目論んでいる。具体的には、現在2試合(シンガポール、ミャンマー)ある1月~3月までの期間に、もう1スイング(2試合)追加して、さらに春から夏にかけてもう2試合を日本国内で開催するというイメージだ。
アジアンツアーは新たに外資系証券会社出身の若手日本人スタッフを採用したばかり。JGTOの青木功会長もアジアンツアーとの共催には前向きだ。新たなスポンサーが見つかれば、両者の連携は自ずと深まっていくことになるだろう。
アジアンツアーは同時に、選手層に日本人メンバーを増やしていくことも企図している。来年度のアジアンツアー出場権をかけたQスクール(今年は12月~1月に開催)には、日本人選手を招待するプランを温めている。会場に日本人スタッフを派遣して、選手たちのサポートまでする予定だという。アジアンツアーで活躍する日本人選手が増えれば、ツアーが日本人や日系スポンサーにとってより身近なものとなることは間違いない。
「プラヤド・マークセンやリャン・ウェンチョンのように、日本人選手にもアジアンと日本の両方のシード権を持つ選手が増えることが望ましいです。春先の日程を強化することで、日本人選手たちにとってアジアンツアーは魅力的な選択肢になると思います」とバラック氏。
アジアの先には欧州というさらに広大な舞台も待ち受けている。ここまでレールを敷かれれば、アジア経由で世界へと飛び出していく若者たちも増えるだろう。世界はチャレンジを待っている。松山英樹や先人たちが世界を目指して飛び出したのは、米国経由の東回り。西回りで世界の頂点を極める日本人が出てくれば、それは新たなサクセスストーリーとなるはずだ。
(了)