19ホールの死闘を制した金谷拓実 土壇場で「カモン!」の絶叫/全米アマ3日目
金谷拓実は2回戦敗退「優勝してマスターズも決めたかった」/全米アマ4日目
◇全米アマチュアゴルフ選手権 RD of 32(15日)◇パインハーストNo.2(ノースカロライナ州)◇No.2(7555yd/パー70)
金谷拓実(東北福祉大)にとって初挑戦の「全米アマ」は、マッチプレー2回戦でその幕を下ろした。世界アマチュアランク9位のリッキー・カスティリオと対戦し、3&2で敗北。「自分のミスが多く、簡単に相手にホールを獲らせてしまった」とあぶら汗をぬぐった。
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今年6月の「ノース&サウス・アマチュア選手権」など、カスティリオはこのコースでの大会はこれで4度目。ボギーを最小限に抑える堅実なプレーで、金谷につけ入る隙を与えなかった。
金谷は5番、8番と刈り込まれたグリーン周りからのアプローチをミスしてアップを献上。12番で1.5mのバーディパットを沈めて2ダウンへと盛り返したが、最後は16番でピン右10mからのファーストパットを3mオーバーして返しも外し、パーセーブしたカスティリオに帽子を取った。
アイアンショットのわずかな誤差で、グリーンを転がり落ち、パーセーブすら難しくなるパインハースト。「経験は限られているけど、アメリカに来て一番難しかった。今年のマスターズは(地面が)やわらかかったから…」というのが率直な感想だ。「距離が長くて、ロングアイアンで、“オーガスタより狭いんじゃないか”っていうスペースに高い球で止めないといけない。そういう精度が求められるコース」という。
「きのうが本当にタフなマッチで、きょうはちょっと疲れたかなというのはあった」というこの日は、わずかにその精度を欠いていた。「それに、きょうはうまくグリーンスピードを合わせることもできなかった」
世界アマチュアランキング1位を視野に入れて臨んだ試合。「ここで優勝してマスターズも決めたかった」と目標は明確だった。望んだ結果は得られなかったが、世界のトップアマが集まった難コースで、あらたな基準は手に入れた。「自分がこれからどういうことをしないといけないか感じた」一週間だったという。
次のビッグイベントは、“先輩”松山英樹以来の2連覇を目指す9月末の「アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権」(中国)だ。(ノースカロライナ州パインハースト/今岡涼太)