AONがレジェンズである理由/数字で見る日本オープン<2>
2012年 日本オープンゴルフ選手権競技
期間:10/11〜10/14 場所:那覇ゴルフ倶楽部(沖縄)
【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート2012<5>】
辛くて、辛くて。辛い、辛い、辛い、辛い3日目が終わりました…。前半、パットのミスからスコアを落とし、流れを引き寄せられないまま藤田さんは後半に入りました。11番でダブルボギー、続く12番をボギーとした時にはトータル10オーバー。正直、藤田さんの日本オープンはここで終わったかな、と思いました。
でも、終わってなかった。そこからの地獄の残り6ホールを藤田さんはパープレーで回ってきたんです。それもほとんどミス無しで。あの状況から残りホールをミスショット無しで回ってこれる選手はほとんどいないでしょう。しかも最終ホールは上からの15メートルをねじ込んでのバーディフィニッシュでした。
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上がってから藤田さんが僕にボソっと言ったんです。「あの距離を狙って打ったのは何年ぶりかな」。藤田さんのこの試合にかける気持ちが、最後の最後にカップに届いたんですね。
最後のバーディで本当にわずかだけど、まだ藤田さんにもチャンスが残されました。ただ、明日の最終日はアンダーパーが絶対条件です。もちろん今日のような風が吹くことが前提ですが、2アンダーで回ってきたら何かが見えてくるかもしれません。
このコースでこの風の中を2アンダーで回るってことは、通常のトーナメントコースで10アンダーを出すようなものです。でもチャンスがある以上は絶対に諦めない。日本オープン制覇は藤田さんの夢だから。今まで、数々のチャンスを後続の選手に奪われてきました。それらもまとめて、明日は僕らが奪い返します。
- 梅原敦(うめはら・あつし)
- 1974年4月5日生まれ。37歳。京都府出身で学生時代は野球少年としてならし、専門学校卒業後に兵庫県内のゴルフ場に就職する。テレビ観戦していた1997年「サントリーオープン」で初優勝した藤田の姿に心を打たれ、翌年本人に直訴。専属キャディとなり現在に至る。オフの間はゴルフ場でアルバイトとして一般ゴルファーのバッグを担ぎ、プロとアマ両方の視点からゴルフを見ている。愛称は「梅ちゃん」。
梅原キャディの大人気ブログ「芝ログ」
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