2009年 WGC HSBCチャンピオンズ
期間:11/05〜11/08 場所:シャーシャンインターナショナルGC(中国)
遼、堂々の8位タイで最終日へ
「WGC HSBCチャンピオンズ」3日目、カミロ・ビジェガズ、小田孔明という仲の良い二人と同組となり、落ち着いた和やかな雰囲気でラウンドしていた石川遼だが、8番ホールでそれまでの空気が一変した。
左ドッグレッグで左サイドにクリークが流れるこのホールで、小田はティショットを左のラテラルウォーターハザード内に打ち込んでしまう。落下地点近くまで行った小田が、最後にハザードを横切ったであろう地点をその近くに取ろうとすると、ビジェガスがそれはおかしいと猛抗議。小田の言う地点を最後に横切った箇所とするなら、そこから急激に左に曲がったことになると、小田のマーカーである石川も含め、3人での議論が続いた。
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石川もどこを最後に横切ったかの確信は持てず、最終的にはビジェガスの意見を呑んで、ティグラウンドからの打ち直しを選択した小田。「一瞬だけ(その組の)雰囲気が変わりました」と石川は振り返った。
それでも、このホールで2mのパーパットを沈めた石川は右手で力強くガッツポーズ。「自分のリズムを崩しがちになってしまうけど、切れずにプレー出来た」と、集中してこの難局を乗り越えた。
前半を1バーディ1ボギーで折り返した石川は、後半に入ると10番で2mを沈めてバーディ。最終18番パー5でも、レイアップした3打目を1.5mにつけてバーディで締め、この日「70」の通算7アンダーでホールアウト。首位とは7打差ながら、8位タイという好位置で最終日を迎えることとなった。
「我慢のゴルフだったけど、良い我慢の仕方が出来た」という石川。ボギーは最少の一つに抑え、「こういうゴルフが必要です」と満足そうに微笑んだ。
明日はタイガー、ミケルソンの最終組から3組前で回る石川。「気持ちが引き締まった状態でプレー出来ると思うし、まだ終わってないけど良い一週間になるんだろうなという予想が出来る。後悔するプレーの無いように、1打1打に集中して打って行きたい」と、力強く宣言した。