2019/03/07進藤大典ヤーデージブック

帝王の次は王様が相手 “画面じゃ見えない”傾斜を読め

■ベイヒルクラブ&ロッジ18番パー4(458yd) “帝王”ジャック・ニクラスが手がけたPGAナショナルでの「ザ・ホンダクラシック」に続き、今週は「アーノルド・パーマー招待」。2016年9月に逝去した“キング”ことパーマーさんが居を置いたベイヒルクラブ&ロッジが開催コースになります。なんといってもタイガー・ウッズが8回もの優勝を飾った当地では、そのフィニッシングホールに注目します。 フラットな印象を持たれるコースですが、それぞれのホールに細やかな傾斜があり、18番はティエリアから第1打の落としどころが見えません。右サイドの池までは331ydあるとはいえ、270yd地点から緩やかな下り傾斜が始...
2019/06/13進藤大典ヤーデージブック

恐怖の109ydパー3 僕もペブルビーチで打ってみた

ペブルビーチGL 7番パー3(109yd) メジャー今季第3戦「全米オープン」がいよいよ始まります。ことしの会場はカリフォルニア州ペブルビーチGL。西海岸のサンフランシスコから車で南に2時間半ほど、モントレー半島にある、ゴルファーなら誰もが一度は訪れたい場所です。 ダイナミックな海沿いの絶景を望むホールが続くなか、やはり難しさをお伝えすべきはこの7番でしょう。世界的にも有名なパー3は、たったの109yd。メジャーで109ydしかないって驚きませんか? しかもティからは打ち下ろしがマイナス10yd入るので、実質的にはピンが手前にあるときで90ydほど。奥にカップが切られても115ydしかありませ...
2019/05/30進藤大典ヤーデージブック

“オーガスタ12番”をさらに難しく? ニクラスが仕掛けたワナ

ミュアフィールドビレッジGC 12番パー3(184yd) ミュアフィールドビレッジGCはジャック・ニクラスが手掛けたコース。まさに“帝王の庭”と呼ぶにふさわしい、ツアー屈指の難度を誇ります。松山英樹選手は2013年の対抗戦「ザ・プレジデンツカップ」で初めてここを訪れ、翌14年に米ツアー初優勝。僕にとっても忘れることなどできない場所です。 特徴あるホールが続きますが、中でも難しいのが今回の12番です。4ydを打ち下ろすパー3は、「マスターズ」のアーメンコーナーでおなじみの12番(パー3)に似た形状で、さらに何倍も難しくしたかのように思えるのです。 ティからはずっと池。グリーンの形状は横に倒した...
2019/04/10進藤大典ヤーデージブック

感動のフィニッシングホール オーガスタ18番は最終試験

4月のメジャー初戦「マスターズ」がいよいよ11日(木)に開幕します。すべてのゴルファーが憧れるジョージア州・オーガスタナショナルGCで、今年も熱戦が期待されます。当地は1934年、ボビー・ジョーンズとアリスター・マッケンジーの設計で開場し、年々進化を続けています。11番、12番、13番の“アーメンコーナー”は特に有名ですが、ほかにも攻略が難しいホールばかり。大会直前のこのコーナーでは、3ホール以外にポイントになるホールを5つピックアップします。(解説・進藤大典) オーガスタナショナルGC 18番パー4(465yd) PGAツアーをはじめ、米国のコースの数々はとにかく18番ホールのつくりが難し...
2019/04/08進藤大典ヤーデージブック

“チーピン”も悪くない? オーガスタ10番は最難関

4月のメジャー初戦「マスターズ」が今週11日(木)に開幕します。すべてのゴルファーが憧れる会場のジョージア州オーガスタナショナルGCで、今年も熱戦が期待されます。1934年に開場した当地はボビー・ジョーンズとアリスター・マッケンジーの設計で始まり、年々進化を続けています。11番、12番、13番の“アーメンコーナー”はとくに有名ですが、他にも攻略が難しいホールばかり。大会直前のこのコーナーでは3ホール以外にポイントになるホールを5つピックアップして解説します。 オーガスタナショナルGC 10番パー4(495yd) フロントナインを終えて、いっそう気持ちを引き締めなければいけないのがオーガスタ。...
2019/04/07進藤大典ヤーデージブック

恐怖の3段グリーン オーガスタ9番は攻めすぎ注意

4月のメジャー初戦「マスターズ」がいよいよ11日(木)に開幕します。すべてのゴルファーが憧れるジョージア州・オーガスタナショナルGCで、今年も熱戦が期待されます。当地は1934年、ボビー・ジョーンズとアリスター・マッケンジーの設計で開場し、年々進化を続けています。11番、12番、13番の“アーメンコーナー”は特に有名ですが、ほかにも攻略が難しいホールばかり。大会直前のこのコーナーでは、3ホール以外にポイントになるホールを5つピックアップします。(解説・進藤大典) オーガスタナショナルGC 9番パー4(460yd) バーディのチャンスが大きい8番(パー5)の直後から、特に難しいホールが続きます...
2019/04/09進藤大典ヤーデージブック

ウッズの名場面を演出 オーガスタ16番の緊張感

4月のメジャー初戦「マスターズ」がいよいよ11日(木)に開幕します。すべてのゴルファーが憧れる会場のジョージア州オーガスタナショナルGCで、今年も熱戦が期待されます。1934年に開場した当地はボビー・ジョーンズとアリスター・マッケンジーの設計で始まり、年々進化を続けています。11番、12番、13番の“アーメンコーナー”はとくに有名ですが、他にも攻略が難しいホールばかり。大会直前のこのコーナーでは3ホール以外にポイントになるホールを5つピックアップして解説します。 ■オーガスタナショナルGC 16番パー3(170yd) オーガスタでの上がり3ホール。最終日に優勝争いをしていたら、プレーヤーはど...
2019/04/18進藤大典ヤーデージブック

フィニッシングホールで風を切り裂け 5人目のPGAツアー日本人王者誕生の地

ハーバータウンGL 18番パー4(472yd) 小平智選手が衝撃的なPGAツアー初勝利を飾ってから、早一年が経ちました。メジャー第1戦「マスターズ」翌週の「RBCヘリテージ」が行われるのはサウスカロライナ州のリゾート地、ヒルトンヘッドアイランド。オーガスタから車で約3時間、海岸線にあるコースが会場になります。ジェイソン・デイ(オーストラリア)のコーチでもあり、前キャディのコリン・スワットンさんも住んでいるところなんですよ。 ピックアップしたホールは最終ホール。ティから真っすぐピンを望めますが、左サイドはすべて大西洋になります。ハーバータウンGLは基本的には林間コースで、フェアウェイが狭く、グ...
2022/10/18進藤大典ヤーデージブック

習志野で惜敗の夜 リッキー・ファウラーは日本酒を飲みたがった

アジアで開催される唯一のPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」が終わりました。月曜からギャラリーが詰めかけるのも、それだけ見たい選手がそろっているから。そんな中でディフェンディングチャンピオンとして期待を一身に集めた松山英樹選手の振る舞いはまさにスーパースターでした。 思うようにスコアを伸ばせない状況でも、目の前の一打に集中力を研ぎ澄ませて決して諦めない姿勢。プレー後には練習場へ直行し、それが終わったら多くのギャラリーにサインをして引き揚げる。全てにおいて手を抜かない、松山選手の真骨頂だったと思います。 単独トップから出たリッキー・ファウラー、追いかけるキーガン・ブラッドリーとアンドリュ...
2022/10/11進藤大典ヤーデージブック

ゴルフ界で最も旬な男が日本へ 「ZOZO」の見どころは?

いまゴルフ界で最も旬な男と言ってもいいかもしれません。韓国の20歳、トム・キムが再びすごいことをやってのけました。 昨季レギュラーシーズン最終戦「ウィンダム選手権」を制し、本コーナーで“第二の松山英樹”として取り上げたのは、わずか2カ月前のことです。今度はツアーメンバーとして臨む新シーズン最初の試合「シュライナーズチルドレンズオープン」で優勝。21歳の誕生日を迎える前の複数回Vはタイガー・ウッズ以来となる快挙でした。 「僕は運がいい。タイガーの足元にも及ばない。タイガーはもちろん、ロリー(マキロイ)、ジャスティン(トーマス)、ジョーダン(スピース)のようになるには、本当に長い道のりがあって、ハ...
2022/10/25進藤大典ヤーデージブック

秋を制する者は年間レースを制す? マキロイが4度目戴冠へ好スタート

昨季の年間王者ロリー・マキロイ(北アイルランド)が2022-23年シーズン初戦となった「ザ・CJカップ」を制しました。前シーズン6月の「RBCカナディアンオープン」に続く今年2度目の大会連覇達成で9度目の世界ランキング1位にも返り咲きました。 首位スタートから3つ伸ばして一気に逃げ切るかと思われた直後、8番で3パットボギー。さらに11番では、フェードボールを打ちにいった1Wショットで逆球が出て左の林に飛び込む大ピンチを迎えました。 グリーン方向が空いており、ツキには恵まれた形でしたが、ウェイストエリアの沈んだライから200ydを残すタフなショットです。それでも7Iで見事にグリーンをとらえた一打...
2020/02/13進藤大典ヤーデージブック

ウッズの原点リビエラ 真ん中バンカーの6番グリーンは“傾斜地獄”

リビエラCC 6番パー3 (199yd) 以前、ダスティン・ジョンソンに「世界で一番好きなコースはどこ?」と聞いたことがあります。彼が名前を挙げたのが、今週「ジェネシス招待」が行われるリビエラCC。3年前に優勝して初めて世界ランキング1位となった地でもあり、ひときわ思い入れも深いのでしょう。1926年に設立された米国屈指の名門コース。2028年ロサンゼルス五輪でゴルフ競技が実施されれば、その舞台となる予定でもあります。 トピックは、大会が今年からタイガー・ウッズの招待試合として開催されること。タイガーにとっては、アマチュアだった1992年に16歳でPGAツアーデビューを果たした“原点”です。3...
2023/04/03進藤大典ヤーデージブック

オーガスタで見た馬場咲希の恐るべきポテンシャル

◇女子アマチュア◇オーガスタナショナル女子アマチュア 最終日(1日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇6310yd(パー72) 久しぶりのキャディ“復帰”ですごいプレーを見せてもらいました。「オーガスタナショナル女子アマチュア」でバッグを担いだ馬場咲希選手(東京・代々木高)が5位フィニッシュ。「マスターズ」直前のオーガスタナショナルGCで行われた最終ラウンドをベストスコアに並ぶ「70」で回りました。 オーガスタ近郊のチャンピオンズリトリートで行われた予選ラウンド36ホールはショットの不調に苦しんでいました。悪いときほど成功体験で上書きしようとムキになり、さらに調子を崩していく選手も少...
2023/05/02進藤大典ヤーデージブック

初タッグ蝉川泰果の驚異的な“嗅覚” 目の前で見た大親友・岩田寛V

「中日クラウンズ」で久しぶりに男子ツアーのキャディを務めました。国内男子は2018年「ダンロップフェニックス」、和合も10年前の13年以来ですから、時の流れを実感しますね。バッグを担いでロープの中を歩くのは懐かしさと同時に刺激にあふれていて、選手と一緒に応援してもらえるこの仕事の素晴らしさを改めて実感しました。 本当に久々だったので、書きたいこと、伝えたいことが山ほどあります(笑)。まずは予選ラウンドで一緒に回った石川遼選手について。いまもプレー映像はチェックしていますが、“対戦相手”として見たのは松山英樹選手と予選同組だった18年のフェニックスが最後だったと記憶しています。 印象としてゴルフ...
2023/07/25進藤大典ヤーデージブック

5年ぶり海外メジャー 蝉川泰果の収穫と松山英樹のすごさ

海外メジャーでバッグを担ぐのは2018年「全米オープン」以来、5年ぶりでした。チャレンジ精神をかき立てるようなハードセッティング、ギャラリーの数と熱気。その中で味わうのは楽しさや興奮といったポジティブなものばかりではありません。忍耐の時間は長く、ふとした瞬間に反省や後悔が湧き上がってくることもあります。ひとつの試合で、これだけいろいろなことを感じさせてくれる舞台は、メジャーをおいて他にないでしょう。 今回の全英オープン開催コースは2006、14年大会に続くロイヤルリバプールで、少しだけティイングエリアの位置をずらすことでバンカーを絶妙なポジションに配置する“味付け”が施されていました。新設され...
2023/08/18ニコン特集

愛用8年 久保谷健一がレーザー距離計で覗いたゴルフの変化

では詳細なヤーデージブックが使用されるが「ボールと残り距離の目印になるポイント、そしてグリーンが一直線上にあれば、かなり正確に測れると思います。ですが、そうでなければアバウトです。林の中の巣箱を基準に