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2019年 アーノルド・パーマー招待byマスターカード
期間:03/07〜03/10 場所:ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)

進藤大典 PGAツアー・ヤーデージブック読解

帝王の次は王様が相手 “画面じゃ見えない”傾斜を読め

■ベイヒルクラブ&ロッジ18番パー4(458yd)

“帝王”ジャック・ニクラスが手がけたPGAナショナルでの「ザ・ホンダクラシック」に続き、今週は「アーノルド・パーマー招待」。2016年9月に逝去した“キング”ことパーマーさんが居を置いたベイヒルクラブ&ロッジが開催コースになります。なんといってもタイガー・ウッズが8回もの優勝を飾った当地では、そのフィニッシングホールに注目します。

フラットな印象を持たれるコースですが、それぞれのホールに細やかな傾斜があり、18番はティエリアから第1打の落としどころが見えません。右サイドの池までは331ydあるとはいえ、270yd地点から緩やかな下り傾斜が始まるのです。フェアウェイが硬く、風がフォローになる日は1Wでは池に入る可能性も。タイガーはフェアウェイウッドを多用して、この傾斜を利用し、ランを出して攻めていますね。

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攻略のためにはまずこのティショットが大事。右サイドのラフは深いため、入れたときはフェアウェイへのレイアップが必至です。一方で左のラフは比較的浅めにして、選手にグリーンを狙わせる。池に入るリスクを背負わせながら選手の挑戦意欲をかき立て、ギャラリーを楽しませるのがPGAツアーの狙いでしょう。グリーンの右側にピンが切られた日などは特に「狙うか、刻むか」で悩むシーンに注目してもらいたいと思います。

グリーンは左手前から細長く右奥へと伸びていく形状。花道に面した“入り口”の横幅はわずか10yd、池の奥の部分に当たるエリアは縦幅が10ydしかありません。セカンドショットは、手前にカップが切られた時はアイアンの横幅の精度、右のピンの時は縦距離の精度が試されているのです。フェアウェイの良いポジションからだと160yd前後のショットですから、握るのは8I、9Iあたりになります。まさに1yd、2yd刻みでシビアに狙わなければならない世界。最高峰の選手たちの技が楽しめるはずです。

パッティングでは、池に向かって下る傾斜をしっかり読み、タッチを合わせる必要があります。最終日の右奥のカップに対して、タイガーが何度もロングパットを決めて優勝をしたシーンはゴルフ通の方ならよく知るところかと思います。

ベイヒルはかつて中嶋常幸さんや、石川遼選手も拠点にしました。そして松山英樹選手も自宅から通うことができる数少ない試合です。今回は18番に焦点を当てましたが、このコースは池がからむ他のパー4と、パー3がとにかく難しい。全体の攻略ポイントとして挙げられるのはパー5。3つは池に注意が必要ですが、4ホールとも2オンが可能で、ここでどれだけ伸ばせるかがカギになりそうです。

進藤大典(しんどう・だいすけ)
1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。

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