砲台グリーンの悲しいワナ
2011年 日本オープンゴルフ選手権競技
期間:10/13〜10/16 場所:鷹之台カンツリー倶楽部(千葉)
【藤田寛之専属キャディ・梅原敦の日本OPレポート<4>】
まさか予選落ちするとは夢にも思いませんでした。
昨日の調子の良さ、藤田さんの日本オープンに懸ける思いなんかを考えても、今回は予選を通らないはずがなかった。気持ちを抑えきれないくらい悔しいけど、それが日本オープンなのかもしれませんね。
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今日の藤田さんは練習場から明らかに初日とは違う雰囲気でした。球を上手くコントロールしきれてないって言うか、捕まえきれてないって言うか。出だしの2ホールを、ともにフェアウェイからボギーにしたのも痛かったですね。スタートさえスムーズに行っていれば、いくら調子が悪くても藤田さんなら何とかできたはずだから。
でも悔しいな。日本オープンの決勝ラウンドは本当に特別な空気だから、その中を藤田さんと歩きたかった。鷹之台ともっともっと勝負したかった。この試合だけは、「また来年!」って簡単に思えないんですよね。ちょっと時間をかけて、気持ちを整理してから来年の日本オープンを目指します。
藤田さんは予選を通過できなかったけど、藤田さんの“弟子”でもある河瀬賢史選手がなんとなんと単独2位で決勝ラウンドに進出しました。
まだ半分とは言え、これは凄い事です。まぐれや勢いだけじゃ日本オープンで上に行く事はできませんから。「決勝ラウンドじゃそう上手くは行かない」なんて思ってる方もたくさんいらっしゃるでしょうが、河瀬くんにはそんな外野の声を吹っ飛ばして欲しいな。
入り込んだら目の前のもの以外何にも見えなくなる凄い集中力の持ち主。さっき、藤田さんも含め、みんなで食事に行ってきましたが、いつもはもうちょっとおちゃらけてるけど、今日は少し緊張感のある引き締まった良い表情をしていましたよ。
河瀬くん、遠慮なんて全くいらないからな。コースと正面から向き合って、自分のゴルフを思う存分に発揮しておいで。
- 梅原敦(うめはら・あつし)
- 1974年4月5日生まれ。37歳。京都府出身で学生時代は野球少年としてならし、専門学校卒業後に兵庫県内のゴルフ場に就職する。テレビ観戦していた1997年「サントリーオープン」で初優勝した藤田の姿に心を打たれ、翌年本人に直訴。専属キャディとなり現在に至る。オフの間はゴルフ場でアルバイトとして一般ゴルファーのバッグを担ぎ、プロとアマ両方の視点からゴルフを見ている。愛称は「梅ちゃん」。
梅原キャディの大人気ブログ「芝ログ」