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2011年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/11〜08/14 場所:アトランタ アスレチッククラブ(ジョージア州)

メジャーで首位に立つツアールーキーの素顔

第93回PGAチャンピオンシップ(全米プロ選手権)2日目に「64」6アンダーの好スコアでトップタイに浮上してきたのはキーガン・ブラッドリー。25歳のツアールーキーとなるブラッドリーは、既に今シーズン「HP バイロンネルソン選手権」で初勝利を飾っている期待の若手の1人。初日は4つのバーディを奪うもののボギー3つとダブルボギー1つで1オーバー「71」、36位タイだった。

午後1時40分、10番ホールからプレーを開始したブラッドリーは10番、12番、14番でバーディを奪取。難しい15番から18番のホールをノーボギーで切り抜けて通算2アンダーでターン。フロントナインでは1番、6番、7番とさらに3つのバーディを積み重ねて2日目のベストスコアとなる「64」をマーク、通算5アンダーとしてトーナメントリーダーに躍り出ている。

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Q:今日のプレーについて
「このところ良いゴルフができています。 良いプレーができているときは簡単に感じますね。しっかりとパーオンができていますし、パッティングも今年で一番いいです。このコースではミスショットをすると怪我をしますが、良いショットを打っていけばチャンスが広がります。昨日のスティーブ・ストリッカーのように良いスコアになります。私としてはこのまま突っ走って行きたいです」

Q:6つのバーディ、パットの長さなど内容をお願いします
「まずは10番で3メートル、スタートホールでバーディが取れると気持ちが良いですね。12番では4メートルを沈めました。14番では2打目をバンカーから打ちましたが良いショットでした。パットは下りの2メートルでした。1番では2.5メートルでしたが、このパットは私の人生で経験した中で最も早い下りのパットでした。6番では3メートル弱。7番はボーナスのようなバーディで、10メートルの長いパットを入れました。そして最終ホールでは3メートル強のパーパットを入れて良い感じでラウンドを終えることができました」

Q:先週も良いプレーが出来ていましたね
「はい、雰囲気に慣れてきたというか、落ち着いてプレーが出来るようになっています。とても良い気分です。もちろんまだ今日は金曜日、日曜日(最終日)ではありません。私は良い気持ちで、楽しんでプレーが出来れば良いスコアになる時が多いです」

Q:落ち着いてプレーが出来ているということでしたが、タイガーやフィル(ミケルソン)、アーニー(エルス)などビッグネームよりも現在のリーダーグループを見てプレーしやすいですか?
「そうですね。もしフィルや他のトップの選手がいると雰囲気は変わるでしょうね。特に悪いことではありません。現在上位にいる選手はすべて素晴らしい選手ですよ。D.A.ポインツは今年ペブルビーチで優勝していますし、タイガーやフィルと同じ偉大な選手です」

Q:今年既に優勝がありますね。あの優勝でリラックスできたのでしょうか?
「いえいえ、リラックスという感じではありませんよ。しかしルーキーの年に優勝出来ると肩の荷が下りる感じでした。なかなか一般の人たちには知られていませんが優先順位が決まるリランキング制度というのがあって、自分の順番が下がってしまって出場できなくなるのはとってもとっても怖いんですよ。優勝ができるとそういう心配をしなくていいですからそういった意味では良かったですね」

Q:今週ご家族は試合会場に来ていますか? パット(・ブラッドリー)さんはここにいますか?
「パット(叔母)はここに来ていませんが突然現れる時もあります。今週は母、姉妹と甥っ子のエイデン君が一緒です。甥のミドルネームはキーガンです。イニシャルで呼ぶとAKですね。みんな初めてのメジャー大会で緊張する?って尋ねますが、私は緊張していませんでした。AKのおかげなんです。彼がいると私は笑顔でプレーできます。 パットは明日になったら来るかもしれませんね」

Q:あなたのお父さんは全米プロゴルフ協会のメンバー(クラブプロ)なんですよね?どんな影響を受けましたか?
「はい、父(マーク・ブラッドリー)はジャクソンホールというコース所属のプロです。子供の頃は父とゴルフ場に連れて行ってもらって朝から晩まで出来る限りゴルフをしていました。父のおかげ、もちろん母もそうですが、たくさんの人立ちのサポートがあって今ここにいることが出来ると感謝しています。父はPGA(全米プロゴルフ協会)のメンバーであることに誇りを持っているので父の為にもこのタイトルを獲りたいですね」

キーガン・ブラッドリーは昨年下部ツアー(ネーションワイドツアー)14位でツアーに昇格してきた選手。ブラッドリーはニューヨークにあるセントジョンズ大学を2008年に卒業後、秋にプロ転向。1年半ほど3軍ツアーに値する「フータースツアー」というミニツアーで腕を磨き着実にステップアップを果たしている。LPGAツアーでメジャー6勝、殿堂入りしているパット・ブラッドリーの甥にあたるキーガンにとってはこの試合が初のメジャー競技となる。

キーガンは身長188cm、腕も長く高弾道の球で攻めるゴルフをしてくる。昨年2部ツアーでは311ヤードという平均ドライビングディスタンスを出すという飛ばし屋プレーヤーだ。アドレスでお尻を突き出し、前傾姿勢を深く構えていう個性的なスタートポジション、肩の回転もレベルターンではなく、どちらかというと縦の回転でボールを放っていく。2年前は3軍ミニツアー、昨年は2軍ネーションワイドツアーとホップステップとPGAツアーに上がってきて、今年は「HPバイロンネルソン選手権」で逆転によるプレーオフ優勝を飾っている。先週は最終日のバックナインに6オーバーを叩いてしまい15位まで順位を落としてしまったが持ち前の明るさ、笑顔いっぱいで今週も上位に絡んできた。

明日3日目は最終組でのプレーとなるが一番の問題は午後3時という遅いスタート時間。朝起きてからどのように時間を過ごして午後3時から7時までのプレー4時間に集中をすることが出来るかどうか? ここで頼りになるのが1986年に年間メジャー3勝した経験のある叔母(パット・ブラッドリー)だろう。叔母とは頻繁にショートメールでアドバイスをもらうというキーガンが、メジャー大会の最終組という独特の雰囲気に流されずに普段着のゴルフ、キーガンスマイルが出来ていれば更にスコアを伸ばす可能性は高いだろう。昨年の全米オープン以来6連続メジャー大会でアメリカ人選手が優勝を逃がしているが救世主となるのはもしかしたらこの25歳のツアールーキーになるのかもしれない。

解説/アンディー和田
(ゴルフチャンネルトーナメント解説者)

★ラウンド データ
71 - 64 = 135(通算5アンダー)
2日目 64(6アンダー)
10番スタート
バックナイン 32(3アンダー)
フロントナイン 32(3アンダー)
・バーディ: 6ホール
・パー: 12ホール
・ボギー: 0ホール
・パー3: 通算1アンダー
・パー4: 通算4アンダー
・パー5: 通算1アンダー
・フェアウエーキープ率: 64.28% (14ホール中 9ホール)
・パーオン率: 77.77%(18ホール中 14ホール)
・合計パット数: 28パット
・バンカーセーブ: 2回中2回すべて1パット(100%)
・ドライビングディスタンス(計測指定ホール 2番、5番)
2番ホール 305ヤード
5番ホール 299ヤード
2ホール平均 302ヤード

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