ロレーナ・オチョアが引退表明 「この瞬間を待っていた」
オチョアの引退会見、その全容とは・・・
世界を駆け巡った、衝撃的なロレーナ・オチョアの引退表明から3日後。故郷のメキシコシティで23日(金)、現地時間の午前8時30分より会見が行われ、引退を決意した理由や今後についてを語った。その全容は以下の通り。
「今日は私にとって特別な日です。決断に至ったのは、いろいろな要素がすべて一緒に満たされたからです。まず私はプロとして、だいたい10年ぐらいプレーしたいと以前から考えていました。自分の目標は世界で1番のプレーヤーになること。今日は私がロレックス世界ランクで1位になってから3周年記念日となります」
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「(要因の)2番目は、最後をメキシコで飾りたいと考えていました。最後の試合を、私を応援してくれるファンの前でしたかったのです。そして最後となる3番目は、私は新しい人生を始める準備ができたこと。私は普通の人になりたいのです。毎日同じように家で生活を送り、ここ数年間できなかった家族の時間を一緒に送りたいのです」
「これまでたくさん声援を送ってくれた皆さん、LPGAのファン、サポートしてくれたすべての方々にお礼を申し上げます」
<以下、質疑応答の内容>
■いつぐらいから引退を考えていましたか?
「昨年から考えていました。昨年の夏は(結果が出ずに)タフでした。その後、練習を重ねていいシーズンで終えようと考えて頑張りました。そしてシーズン最後にプレーヤー・オブ・ザ・イヤーとベアートロフィーを獲得できたことは良かったです。シーズンオフはしっかり練習を重ねてもう一年、頑張ろうと決意をしました」
「本当のことを話しますと、(今年2月に)アジアに行ってタイで数日過ごした時に、自分の気持ちが他の場所にあることに気がつきました。ファウンデーション(財団)のことを考えたり、自分の家族の傍にいたいという思いが強かったです。一度自分の目標を達成してしまうと、自分自身を奮い立たせるモチベーションを探すのが難しかったです。幸いにも私は家に戻ってきて、(引退の)決断をしました。数試合プレーしてから(メキシコ開催の)モレリアでの試合が、私の最後のキャリアを飾る最高の場所だと考えました。私は今トップの位置にいます。私の人生はとても幸せです。このような私を、覚えておいて欲しいです」
■ 今後のスケジュールは?
「来週のモレリア(トレスマリアス選手権)には行きます。私はLPGAの非活動メンバーとなります。フルタイムでプレーはしません。そして、グワダラハラ(11月開催のロレーナ・オチョア・インビテーショナル)でプレーします。私がホステスを務めますし、エンジョイできる週になるでしょう。しっかり準備をします。そのほかは全く未定です。もしかしたらあと1、2年は「全米オープン」や「クラフトナビスコチャンピオンシップ」でプレーをするかもしれません。ただ、今の時点ではモレリアとグワダラハラだけを考えています」
■ アニカ・ソレンスタムが競技を離れて幸せでいる事に影響を受けましたか?
「アニカには、ここ数日温かい言葉を頂き感謝しています。しかしこれは私自身が以前から考えていたことです。10年ほどプレーしたい、そして私の目標である頂点に達してその場所を維持するということ。そして、その後は次に進みたいということです」
■ 殿堂入りの事、家族のことについて
「LPGAの殿堂に入るには2つの方法があります。殿堂入りに必要な獲得ポイント、そして10年プレーするという枠があります。 私は10年間プレーをしなかったということになります。しかし、もう一つの枠でベテラン枠というのがあり、これは委員会が集まって決めることになります。ですから、私自身は殿堂入りの夢が実現すればいいな、と思っています。私自身、ベストを尽くしてがんばりました。殿堂入りに必要なポイントを短い時間で獲得することができました。このあと数年でいい知らせが来るといいですね」
「家族について、夫のアンドレスは私の選択に関わってきました。私はとても幸せで、ずっと一緒にいたいです。普通のカップルのように生活ができるでしょう。一緒にバケーションの旅行にも行けるでしょうし、グワダラハラにいる親戚にも会えるでしょう。数年すれば普通の生活ができて、新しいファミリーメンバーを迎えることになるかもしれません」
■ 6年後、オリンピックでの復帰の可能性は?
「実現すればそれは素晴らしいことですが、だいぶ長い先の事ですからわかりません。今は少しずつ前進して行くことを考えています。私は競技ができる状態をキープしていきたいです。練習も続けますし、公開競技やローカル競技の招待も受けたいと考えています。しかし、(6年後)はだいぶ先のことなのでわかりません。その時期が近づいてきたら、また話をしましょう」