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石川遼

遼は2位、キョンテに追いつけず「まったくスキが無かった」

追う石川遼、逃げるキム・キョンテ。優勝の行方は、最終組を回る首位のキョンテと、4打差で追う石川遼の2人に絞られる展開となった「セガサミーカップ」最終日。石川は6バーディ、2ボギーと通算11アンダーまで伸ばす健闘を見せたが、対するキョンテも4バーディ、ノーボギーの「68」をマーク。「終始、主導権を奪われた。まったくスキが無かった」と4打差のビハインドを詰め切れず、キョンテの後塵を拝す単独2位に終わった。

「勝てなかったことに関しては、もちろん悔しい」と振り返る一方で、その表情や口調からは、ただそれだけではない充実したものが伝わってきた。今週水曜日に尾崎将司からアドバイスを受け、取り組み始めて間もない新スイング。不安と期待が入り混じる中で臨んだ今週、単独2位という結果を「正直、出来過ぎだと思う」と素直に評した。「これ以上のスコアは求められないと思う」。今の状態での実力を、全て出し切っての完全燃焼だった。

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「ショットが本当に良かった」という言葉通り、フェアウェイキープは7割を超えた。1番は3パットのボギー発進としたが、3番(パー5)で80センチ、6番で1.5m、8番で2mと次々とピンに絡めてバーディを奪う。その後も2つのバーディを重ねるが、キョンテもスコアを伸ばし、12番を終えても1ストローク詰めるに留まる。さらに13番(パー5)では、フェアウェイから3番アイアンで打った2打目はグリーン手前の池に消え、「大きく響いた」という痛恨のボギー。キョンテも「余裕が生まれた」と振り返り、勝負の分け目となる1打となった。

15番でバーディを奪い再び3打差に戻し、残すは17番と18番(パー5)のみ。僅かながら、バーディ、イーグルで追いつくチャンスは残されていた。その17番で迎えた、6mのバーディトライ。「入ったら、最後のロングまで分からないと思っていた」とキョンテ。だが、ボールがカップを逸れた瞬間、石川は頭を抱え込んでしばらく動けぬまま、全身を悔しさで震わせた。

来週は、同じ北海道で開催される「サン・クロレラ クラシック」に出場予定。「来週も引き続き、目指していくスイングをひたすら練習するだけ。一番良かった今日のショットの内容を、来週に繋げていきたい」と気持ちを新たにしていた。【北海道千歳市/塚田達也】

2011年 長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント



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