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今野康晴、公傷から“復帰”にあと一歩

2009年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で通算7勝目をマークしたのを最後に、勝利から遠ざかっている今野康晴。10年からの2シーズンは腰痛、首痛等に悩まされ、不遇の時間を過ごしている。思うように試合出場を続けられず、賞金ランキングは72位(10年)、75位(11年)に沈んで賞金シード権獲得圏外に。今季はツアーの特別保障制度(公傷制度)を利用して参戦中だ。

その今野が、今季第3戦「中日クラウンズ」3日目に「65」をマークして通算イーブンパーの17位タイに浮上した。出だしの1番から2連続バーディを決めてスタートすると、その後4つのバーディ。パター選びに頭を悩ませており、“日替わり”のクラブを手にしているが、きっちりとムービングデーの流れに乗った。13番でボギーをたたいて一歩後退し「もうちょっと上位に行きたかった。赤字(通算アンダーパー)で終わりたかったけど」と悔しがったが、上々の仕上がりで最終日を迎える。

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けがは依然として完治しておらず、今週も開幕前日の25日(水)に名古屋市内で痛み止めの注射を打った。結果として状態が良く、予選ラウンドを終えて久々に練習場に足を運ぶこともできた。だが周囲を見渡し「みんなよく練習する。これで怪我をしていたら、やっぱりきついなあ…」と苦笑い。直近2年は、練習がほとんどできておらず“ブランク”が身にしみる。

特別保障制度により、今野は今季8試合の出場が可能。その中で稼いだ賞金を昨年度の獲得賞金額に上積みさせ、昨季最終賞金ランク71位(賞金シード選手で最下位)の選手の額を上回れば、今季残りのツアー出場権を再び獲得できる。開幕戦の「東建ホームメイトカップ」では19位タイとなり、残りは約158万円。今大会で単独19位以上に入れば、それをクリアできる。

「まずはそれが最低の目標ですから」。1999年にツアー初優勝を飾った同大会。思い出の地を、再スタートの節目とできるだろうか。(愛知県東郷町/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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