2012/03/17GDOEYE

いまだ変わらぬ“古閑先輩”の存在感

首位に1打差の2位タイで「Tポイントレディスゴルフトーナメント」最終日を迎える笠りつ子。2日目に「69」をマークし、上位が伸び悩む中で8位タイからの浮上を遂げた。自らのプレーを一通り振り返ったあと、笠は次のように言葉を続けた。「古閑先輩がいてくれると、いつもいい感じで回れるんですよ」。 古閑先輩とは言わずと知れた、昨年引退発表をした古閑美保のこと。笠は古閑が現役当時から同じマネジメント事務所に所属。さらに同郷(熊本県)ということもあり、今も姉のように慕う存在だ。その古閑が、今週はラウンドレポーターとしてコースに登場。「最初から緊張していた」という笠だが、3番でバーディを先行させると、5番ではチ...
2012/03/17GDOEYE

L.ドナルド 世界ランク1位への復帰は?

フロリダ州のイニスブルックリゾートで行われている米国男子ツアー「トランジションズ選手権」は予選ラウンドを終えて、ジェイソン・ダフナーが通算10アンダーで単独トップ。初日に10アンダーをマークしたハリントンの独走かと思われた試合は、2日目に一転して混戦模様となった。 そしてこの日、静かに4位タイに浮上してきたのがルーク・ドナルド(イングランド)だ。4アンダーの10位タイからスタートすると、前半インでは「ちょっと意識が強すぎた」と、1つスコアを落としてしまったが、後半アウトで「32」をマークし通算7アンダー。首位に3打差と好位置で決勝ラウンドに進んだ。 2週前の「ザ・ホンダクラシック」で、ロリー・...
2012/03/23GDOEYE

疲れ知らずのJ.ローズが4位発進

米国男子ツアー「アーノルド・パーマーインビテーショナル」は22日(木)、フロリダ州オーランドのベイヒルクラブ&ロッジで開幕。ジェイソン・ダフナー、チャーリー・ウィ(韓国)が6アンダーの首位タイでスタートする中、ジャスティン・ローズ(イングランド)が3打差の4位タイにつけ、今週もタフなプレーを見せている。 2週前の「WGCキャデラック選手権」を制し、早々に今季初勝利、そして初の世界選手権シリーズのタイトルを手にしたローズ。今大会は2月の「ノーザントラストオープン」から6週連続でのトーナメントに挑んでいる。 このクラスの選手にしては、オープンウィークを挟まずにこれだけトーナメントに出続けるケースは...
2012/03/19GDOEYE

ベ・サンムン、プレーオフで世界NO1に敗れる

あと一歩が届かなかった。フロリダ州のイニスブルックリゾートで行われた「トランジションズ選手権」最終日。昨年度の日本ツアー賞金王ベ・サンムン(韓国)は通算13アンダーのトップタイでホールアウトしたが、4人によるプレーオフの末、ルーク・ドナルド(イングランド)に敗れてツアー初優勝を逃した。 グリーン右奥から、願いを込めた一打はわずかにカップの横をすり抜けていった。プレーオフ1ホール目。フックラインに乗せたサンムンのバーディパットが外れた。ロバート・ガリガスもバーディチャンスを逃した後、最後に千両役者のプレーを見せたのは世界王者のドナルドだった。 トップに1打差の3位タイで迎えた最終日も、ビッグネー...
2012/03/18GDOEYE

海外メジャー初戦に臨む、馬場の“2つの楽しみ”

2週間後の3月29日(木)に開幕する、女子の海外メジャー初戦「クラフトナビスコ選手権」。今年は米ツアーメンバーの宮里藍、宮里美香、上田桃子に加え、日本ツアーからは馬場ゆかりと李知姫が出場する。2011年の賞金ランキング上位2名に与えられる出場資格。同1位のアン・ソンジュ、同3位の有村智恵、同4位の横峯さくらが辞退したため、同5位の馬場まで繰り下がっての出場となった。 馬場は、初出場で予選突破を果たした昨年に続いて2年連続の出場となる。「本当に、すっごく楽しみなんですよ」。その“楽しみ”には、世界最高峰の舞台で戦えることへの高揚感と、もう1つ理由がある。「このオフは開幕まで忙しくて、お休みがほと...
2012/03/14GDOEYE

R.メディエイト、遼へ「We need you」

米国男子ツアーの「トランジションズ選手権」は15日(木)から4日間、フロリダ州タンパ近郊のイニスブルックリゾートで行われる。石川遼は大会2日前の13日(火)、ロコ・メディエイト、ロリー・サバティーニ(南アフリカ)とともに練習ラウンドを行った。 20歳の石川と、49歳のメディエイト。親子ほどの年が離れた2人の間には、何度も笑顔がこぼれていた。入念にコースとスイングのチェックを行いながらも、常に冗談を飛ばしながら声を上げているメディエイト。実はこの日のラウンドの予定は、実は既に前週に決まっていた。 石川が米国男子ツアーで自己最高位の2位となった「プエルトリコオープン」の予選ラウンド2日間、2人は初...
2012/03/22GDOEYE

遼、米国に交際女性を帯同にも堂々

米国男子ツアーの「アーノルド・パーマーインビテーショナル」は22日(木)から25日(日)までの4日間、フロリダ州のベイヒルクラブ&ロッジで行われる。今季の米ツアーで上々の成績を残しながら前半戦を戦っている石川遼だが、その周辺には前週までとは異なる風景が見られている。 今週から父であり、コーチである勝美さんのほか、昨秋に交際を発表した一般女性が帯同している。周囲にも(少なくとも自分には)ちょっとした“緊張感”が漂ったのは否めない。しかし石川本人は「特別な意識はありません」とサラリと話した。 ひとりのスポーツ選手としての枠を超え、国民的な認知度を持つ石川とあって、プライベートの奥深くまで強い関心...
2011/03/30GDOEYE

有村と不動、口を揃えて「しょうがない」

今週開催の「クラフトナビスコチャンピオンシップ」は、火曜日と水曜日の2日間でプロアマ戦が行われる。プロアマ戦は、選手が同伴するスポンサーや関係者たちのホスト役を務める立場だが、選手たちにとってもコースチェックやスイングの最終調整を行える貴重な時間でもある。 だが、今大会のプロアマ戦は2日間とも、本戦の開催コースであるダイナショアコースとは別に、隣接するアーノルド・パーマーコースでも同時に実施。つまり、パーマーコースを回る選手は、ダイナショアコースを回る機会を1日失うことになるのだ。 さらに、プロアマ戦に出場しない選手たちは、大会の合間をぬって練習ラウンドを行うことはできるが、当然ながらメインコ...
2011/03/07GDOEYE

国際化の影響?プレーペース問題が表面化

豪華メンバーの揃った2011年国内女子ツアー開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」が新シーズン到来のファンファーレを吹き鳴らし、最終日に圧倒的な強さを見せた朴仁妃の存在感でその幕を閉じた。2年連続での韓国人プロの開幕戦制覇は、日本人選手の奮起を煽ると共に、ツアーの国際化の波に日本が飲み込まれている現状も改めて浮き彫りにした。 今週、トーナメント会場で話題となったことの一つに、プレーペースの問題があった。前週、シンガポールで開催された米国女子ツアーで優勝争いを演じた有村智恵は、現地でのインタビューに答え、米ツアーの方が時間をかけられるのでやり易いと発言。一方で、今週約6年半ぶりに国内ツアーで予選落...
2011/03/05GDOEYE

新垣比菜、小さな体で受け止めた“プロとの差”

「ダイキンオーキッドレディストーナメント」での注目選手の一人、アマチュアの新垣比菜。小学6年生という大会史上最年少で出場を決めている。そんな新垣は、2日目は「90」を叩いて、通算30オーバーの106位で予選落ちとなってしまった。ホールアウト直後から悔し涙が止まらず、インタビュールームにやってきたが、大きな瞳から溢れる涙をこらえることができない。 悔し涙の訳は、「自分のゴルフが出来なかったこと」。ショットはこの2日間良かったが、パター、アプローチが思うようにいかなかったことを明かし、“プロとの差”をその小さい体で受け止めた。 「この試合に出ることで、日本全国の方に応援してもらったので、私は幸せ...
2011/02/27GDOEYE

群雄割拠の米国女子ツアー

シンガポールのタナ・メラCCで行われた米国女子ツアー第2戦「HSBC女子チャンピオンズ」はメジャー7勝の名手、カリー・ウェブの逆転優勝で幕を閉じ、有村智恵は同ツアー初優勝を1打差で逃した。 大会前に最大級の注目を集めていたのが世界ランキング1位のヤニ・ツェン(台湾)。ヤニには欧州女子ツアー2試合、そして前週の「ホンダLPGAクラシック」を含め4週連続優勝がかかっていた。最終日は前半だけで5バーディと猛追を見せたものの、結局単独3位に。それでも、最近の好調さをしっかりと見せつける結果となり「今日は楽しかった。フロント9は、すごいプレーができたと思う」と笑顔を見せた。 2月中旬に申智愛に代わって...
2011/02/26GDOEYE

轟音が鳴り響くタナ・メラCC

24日(木)に開幕する米国女子ツアー第2戦「HSBC女子チャンピオンズ」。舞台となるタナ・メラCCガーデンコースはシンガポールの玄関口、チャンギ空港からほど近い場所にある。 少し誤解を生むかもしれないので訂正するが、「ほど近い」というのは正確ではない。というか双方は隣接しているのである。コース上空には各国からの国際線をはじめジェット機が飛び回っており、選手はプレー中も轟音に包まれる。 13番グリーンから14番ホール(ティからグリーンまで)に至っては、滑走路が塀を隔てたところにあり、アドレスに入り、バックスイングを始めようした時に…ゴオオーッ!なんてことがしばしばある。 ただし、この地面も揺らし...
2011/03/04GDOEYE

スローガンは「スマイル」国内女子ツアーがいよいよ開幕!

19年ぶりの外国人賞金女王が誕生した2010年が幕を閉じ、2011年は14年間に渡って会長職を務めた樋口久子氏から小林浩美新会長へとバトンが渡された。迎えた3月、国内女子ツアー開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」を前に行われた選手ミーティングで、小林新会長から選手たちに伝えられたのは、次の3つのポイントだった。 一つ目は、2016年オリンピックでのゴルフ競技復活を控え、一人でも多くの選手が日本から出場出来るように、ロレックス世界ランキングを意識して頑張ってくださいということ。現時点で選手選考基準は確定していないが、同ランキングを元に出場権が割り振られる(原案はランキング上位15人が無条件で...
2011/03/10GDOEYE

原、ホステス大会に闘志!「もうQTは一生受けたくない」

「ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGRレディスカップ」に、ホステスプロとして臨む原江里菜。だが、華々しい立場とは裏腹に、今大会の相性は決して芳しくない。プロギアとクラブ契約を交わした09年以降、ホステスプロとして2年連続で予選落ち。注目の高さが逆に、重圧となって原に襲い掛かっている。 そして今年、また別の意味も加わり、原への関心が高い。昨シーズンは大スランプに陥り、賞金ランキング82位でシード権を喪失。それでもファイナルQTで18位に入り、辛くもツアー出場権は手にした。そうした状況下で迎える、今年のホステストーナメント。周囲も、少なからず不安を抱いているのではないだろうか。 だが、原から...
2010/11/24GDOEYE

リコーカップ、14年連続出場の不動裕理

今週の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」は、ご存じのとおり国内女子ツアー最終戦。そのフィールドは、今季の優勝者及び賞金ランキング上位25位以内(及び海外ツアーでの成績上位者)と限られており、シーズン終盤には今大会の出場権を得られる同ランク25位以内というのが、選手たちにとって一つの目標となっている。 1979年に始まった今大会の前身となる「JLPGAレディーボーデンカップ」を含めると、吉川なよ子の21年連続出場と言うのが大会記録。とはいえ、2000年にツアーチャンピオンシップとなり、前年の59人から22人へと一気に出場選手が絞られていることを考えると、今大会出場選手中最多で歴代で...
2010/11/28GDOEYE

今季の国内女子ツアー、海外勢は過去最高の勝率5割

2010年の国内女子ツアーはアン・ソンジュの開幕戦優勝に始まって賞金女王獲得、そして朴仁妃の最終戦制覇で幕を閉じた。今季の国内ツアー34試合中、日本人選手が優勝した試合は17試合。残りの17試合は外国人選手がその栄誉に預かっており、この数はツアー制度施行後最多で、割合としても勝率5割は過去最高となる。 朴は日本人選手に対して「アメリカでは4日間(の試合)が多くて、日本は3日間が多い。体力的なアドバンテージがあると思う」と話す。体幹だけでなく、太もも、ふくらはぎ、そして二の腕とその逞しさは言葉以上の説得力を持つ。今季日本ツアー14試合、米ツアー19試合の計34試合(上田桃子は日本:17試合、米国...
2010/11/27GDOEYE

女子ゴルフ界が迎える一時代の終焉

今季最終戦を迎えた国内女子ツアーだが、今シーズンの終了を持って一つ大きな節目を迎えることとなる。1997年2月から14年の長きに渡って日本女子プロゴルフ協会の会長職を務めてきた樋口久子氏と、その樋口氏を支えてきた小林法子副会長が今期限りで定年となり、その要職を終えることとなった。 今後は、12月17日のLPGA総会で新しい理事および会長を決める選挙が行われ、来年2月16日の決算総会で新体制へと引き継ぎが行われる。 今週金曜日、宮崎市内のホテルで毎年恒例となっているLPGA主催のメディアとの懇親パーティが開催された。普段は裏方に徹している協会スタッフが盛り上げ役となり、テレビ局や新聞社の記者たち...
2010/11/21GDOEYE

大山と原、前向きな気持ちでQTへ

「大王製紙エリエールレディスオープン」を終え、来シーズンのシード獲得選手51名が決定した。今年もさまざまなドラマが生まれたが、やはり大きな話題を生んだのは、大山志保と原江里菜がシードを逃した事だろう。 大山に関しては、初めから厳しい条件下で今シーズンを迎えた。昨シーズン序盤に負傷した左肘が公傷と認定され、今年はトーナメント特別保障制度を適用。同制度は復帰戦から僅か10試合の出場に限られ、およそ3分の1の試合数で賞金ランク51位以内に入らなければならなかった。そして、今週を終えて57位で終戦。来週の最終予選会(QT)に回り、来シーズンの出場権獲得を狙う。 その中でも、大山の表情は明るい。「ケガか...
2010/11/26GDOEYE

森田理香子、ドラマの予感

「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の2日目、散歩するには絶好の陽気の中を最終組付近のプレーを見ようと歩いていると、その一組前で回る佐伯三貴のプレーを観戦中の父・行生さんを発見した。先日行われた第15回日本ミッドアマチュア選手権を制した田村尚之さんは広島県出身。広島のゴルフ事情が気になっていたので、ここぞとばかりに同じ広島出身の行生さんに色々なお話を伺った。 トップアマでもあった行生さんだが、5歳下の同じく広島出身の倉本昌弘の出現には驚いたという。倉本が学生だったころ、とある大会の練習場で7I一本を持って、100ヤードの距離をフルショットと同じトップの位置で軟らかく打ち分ける。それ...
2010/08/15GDOEYE

李知姫と宮里藍、相通ずる部分とは?

今年の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」を制したのは、首位に1打差を追ってスタートした李知姫。派手さはないが、大きなミスを犯すことなく淡々とパーを重ね、勝負どころでバーディを奪う。今週も、そのイメージがピタリと当てはまるようなプレーで、約2年ぶりの勝利を手にした。 3日間を通じてノーボギーでの勝利。記録が残っている1990年以降では、昨年の「大王製紙エリエールレディース」で記録した有村智恵以来5人目の快挙となった。「今日は最初からノーボギーで回りたいと思っていたけど、本当に回れるとは思っていなかった」と、自身もビックリのプレー内容だった。 この日、最終組をともにした宮里藍が、次のような印...