マキロイ 女児誕生をツイッターで報告
2020年 ツアー選手権
期間:09/04〜09/07 場所:イーストレイクGC(ジョージア州)
2020年 ツアー選手権byコカ・コーラ
期間:09/04〜09/07 イーストレイクGC(ジョージア州)
出るだけですごい最終戦 マキロイが10億円つかんだ16番
イーストレイクGC 16番パー4 (454yd)
プレーオフシリーズ最終戦「ツアー選手権」は30人のみが立つことを許される舞台です。出場者には翌年のメジャー、ことしに限っては本来ツアー優勝者のみで争われる1月「セントリートーナメントofチャンピオンズ」の切符なども与えられます。
まさに出ることが、これ以上ないステータス。前週「BMW選手権」最終日の最終18番、滑り込みで初出場を決めるパットを入れたマッケンジー・ヒューズ(カナダ)が「ゴルフ人生最大のプレッシャーを乗り越えた」と優勝したかのように喜んでいたのは、決して大げさではないのです。そして、そのエリートフィールドに米ツアー参戦から出続けている松山英樹選手。7年連続という数字の重みをあらためて実感します。
<< 下に続く >>
1500万ドル(約16億円)の行方が決まる最終18番も必見ですが、4年前の大会で最大のドラマが起きた16番をチェックしていきます。首位と3打差で残り3ホールを迎えたロリー・マキロイ(北アイルランド)がイーグルを奪い、さらにプレーオフ4ホール目に決着をつけたのが、この16番。初の年間王者に輝き、当時1000万ドルだったビッグボーナスを勝ち取りました。
全体的にアップダウンの激しいコースにあって、16番もティイングエリアからグリーンまでは25ydの上りとなっています。
ティショットで大木と深いバンカーが待ち構える左サイドに曲げると、グリーンを直接狙うのは一気に難しくなりますから、アングルとしては右サイドを狙っていきたいところ。しかし、右にも縦長の大きなバンカーがしっかりと配置されており、入れればミドルアイアン以上の番手で砲台グリーンに打っていく厳しい状況に追い込まれます。
落としどころが見えず、イメージのしづらい砲台グリーンは硬く仕上がっていて、簡単にはボールを止めさせてくれません。絶対に外したくないのが、グリーン左サイド。全体傾斜で左から右に傾いていて、極端な左足下がりから下り傾斜に落とす寄せを強いられます。
右に逃げれば傾斜でどんどん右へ流され、こちらもグリーンを外すと、40yd以上、下まで落ちていってしまいます。さらに右サイドにピンが切られていれば、崖下からギリギリを狙うアプローチとなり、弱ければまた同じ場所に戻されてやり直し。外しどころにも神経を使いながらのセカンドショットになります。
4年前の最終日、マキロイが左のファーストカットから2打目を放り込んだときは左ピン。バンカー越えとなる左ピンは、選手にとって最も重圧のかかるロケーションだったはずです。それをものともせず、最高の一打を放った技術と精神力。このイーストレイクGCをホームコースとしていた“球聖”ボビー・ジョーンズも天国でうなっていたことでしょう。
最後にマキロイ選手、第一子誕生おめでとうございます!(解説・進藤大典)
- 進藤大典(しんどう・だいすけ)
- 1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。