2024/11/21クラブ試打 三者三様
物理で考えれば「歩くように振る」のがイイ
2013/01/31
週刊GD
身長160センチ、63歳ながら物理の力で平均飛距離250ヤードを誇る岩手大学教育学部教授・八木一正氏。好評連載で展開する飛ばし理論は、まさに“目からウロコ”の新セオリーだ。今回のテーマは「右を向けばフェースが返る。そして飛距離が出る」。その内容とは?
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まずはクイズ。
車のハンドルを両手でしっかりと握り、反時計まわりに左にハンドルを切ったとき、顔はどちらを向きやすいでしょう?
1.左
2.右
答えは「右」です。
これは“頚反射”が関係しています。頚反射とは、頚(=首)の動きと手足の運動が連動する生理現象のこと。以前お話したのは、立った状態で頭を下に向けると、腕は曲がり、両足は伸びやすくなる、というものでした。
頚反射にはもうひとつ、顔を右に向けると右腕が伸びて左腕が曲がりやすい、という現象があります。車のハンドルを両手でしっかりと握り、左にハンドルを切ると、右腕が伸び、左腕が曲がりますが、こうすると頚反射によって、顔は自然と右を向きやすくなるのです。
ドライバーなど飛ばしたいショットでは、ダウンでハンドルを左に切るように、右手のひらを返しながら(=回内)腕を伸ばすと、リストターンをうまく使って飛距離が出ます。このとき、顔を右(飛球線後方)に向けると、右腕を回内させる動きがしやすくなり、よりリストターンがスムーズになるのです。
飛ばしたいショットでは、左にハンドルを切って顔は右。これが、エネルギーを効率よく伝えるための、力学的にも理に適った動きなのです。