“ミニドラ戦争”勃発 テーラー、キャロウェイ、タイトに加えコブラも新たに参戦
◇米国男子◇AT&Tペブルビーチプロアマ 事前(28日)◇ペブルビーチGL(6972yd)、スパイグラスヒルGC(7041yd、いずれもカリフォルニア州、パー72)
テーラーメイドの「BRNR Mini」、キャロウェイの「パラダイム Aiスモーク Ti 340 MINI」、さらにタイトリストも「GT280」(未発表。正式名称は分からないが、ツアープロへの支給は始まっている)を出してきたが、その“ミニドラ戦線”にコブラが殴り込みをかけてきた。
現地では2番ウッドともデュース(Deuce)とも呼ばれているそのヘッドをツアーバンの中で見つけた。ロフトは13.5度。ソールの前側と後ろ側にそれぞれ付け替え式のウエートポートがあり、重心の前後を調整できる。そしてドライバーと同じ、最新の弾道調整機能「FUTUREFIT 33」が装着されている。ヘッド体積は300CCほどで、テーラーのバーナーミニと近い大きさだろうか。
「まだプロトタイプだからヘッドがあまり用意できていないんだけど、契約選手から打ってもらっているよ」とはコブラの名物レップ・ベン氏。リッキー・ファウラーとゲーリー・ウッドランドがまさにテスト中で、なかでもファウラーは練習ラウンドに持参して好印象。今週、バッグインしそうだ。「主に3番ウッドの代わりだね。ティショットでストレートボールを打ちやすくて、レイアップするときのトラブルも避けられる。もちろん地面から打っても良くて、3番ウッドより球が強く出て10ヤードは前に行くよ」とベン氏は解説する。
「ドライバーよりドローが打ちやすくて、ティショットでコントロールがしやすいのもウリだ。ヘッドが小さくて操作もしやすいから、カットボールだって打てるさ」(ベン氏)。33通りの最新のネック調整機能がついているのもうれしいところで、ファウラーは「A3」というやや逃がし気味のポジションにしていた。
テーラー、キャロウェイ、タイトの三つ巴の戦いに、コブラが待ったをかけた状態。テーラー、コブラが300CC、タイトが280CCと小ぶりの中、キャロウェイだけが340CCと“ミニ”ながらやや大ぶり。この戦いの行く末はどうなっていくのか。そして日本への波及はいかに。続報を待たれよ。(カリフォルニア州ペブルビーチ/服部謙二郎)