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キム・ヒョージュの2つの「マレットパター」 その使い分け方とは?

◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 事前(1日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城県)◇6598yd(パー72)

今週のフィールドで世界ランキング最上位が、7位でメジャーチャンピオンでもあるキム・ヒョージュ(韓国)だ。10月の「アセンダントLPGA」では、初日から首位を守る完全優勝でツアー通算6勝目を挙げたばかり。好調を維持したまま、「TOTOジャパンクラシック」に乗り込んできた。

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トップ選手というものは決まって練習グリーンの滞在時間が長く、彼女の練習を見ていると、火曜日も水曜日もパッティング練習に多くの時間を費やしていた。練習器具を使ったり、ドリルをしたりなどの特別なことはしていないが、唯一やっていたのは“2つのパター”を打ち分けること。

2つのパターはともにマレット形状だが、1つはオデッセイの「O-WORKS TOUR R-BALL」、もう1つはスコッティ・キャメロンの「プロトタイプ」と、方やインサート入りのやさしそうな印象のヘッド、方や削り出しの精悍な顔つきのヘッドとだいぶ系統は違う。どちらかのパターでひとしきり球を打った後、もう一方のパターを持ちだしてまたひとしきり球を打ち、そのサイクルを何回か繰り返す。ロングパット、ミドルパット、ショートパットと打つ距離も様々。どちらがエースパターか分からないほどだった。

「キャメロンのヘッドは練習用に近いかな。パッティングのフィーリングを確認しているんだ」とは、練習を眺めていたキムのキャディ。つまりエースパターはオデッセイで、それを生かすためにより感覚が研ぎ澄まされるキャメロンを練習で使っているということだ。練習後のキム本人に確認すると、「両方とも愛用しているパターです。グリーンの速さやグリーンの芝によって転がりも変わるので、それに合わせてパターを選んでいます。でもエースはオデッセイの方で、試合ではだいたいそっちを使っています」。

そのヘッドの系統の違いは認識していて「だいぶ違うタイプですよね。キャメロンのパターは4カ月前から使い始めていて、自分のフィーリングを出しやすいんです。練習では必ず2本を打つことにしています」と、パター2本態勢にしてから成績も右肩上がり。今季のパッティングのスタッツは、パーオンしたホールの平均パット数が「1.77」で全体の8位とその効果をかみ締めているところだ。

練習ではタッチを出しやすいキャメロンを使って本来の感覚を研ぎ澄まし、そのフィーリングを持ったまま試合ではやさし目なオデッセイを使う。世界ランキング上位者のこの発想、まねしても損はないだろう。(茨城県小美玉市/服部謙二郎)

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