1Wと3Wの中間? テーラーメイドの新たなミニドライバー詳細
2024年 RBCヘリテージ
期間:04/18〜04/21 場所:ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)
マキロイが最新“ミニドラ”投入 タイトなコース攻略に打った一手
「RBCヘリテージ」の舞台であるハーバータウンGLは、PGAツアーの選手たちに、他とは異なる試練を与えるコースである。比較的短く、タイトで、曲がりくねったレイアウトは、コースマネジメントをチェスの対局へと変貌させる。
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選手たちは、グリーンへ向かって張り出した木々などに遮られないラインを確保するため、ティショットを適正な飛距離で然るべき場所へ運ばなければならない。
飛ばし屋もハーバータウンで成功を収めることはできるが、「とにかく飛ばせばいい」という類のコースではない。むしろ、その対極にある。鋭角のドッグレッグやタイトな木立により、ボールを飛ばし過ぎると難しい位置からのショットを強いられるか、あるいは真横にチップショットで出すだけとなってしまいがちなのである。
そのようなわけで、今週の早い段階でのテスティングでは、ボールを左右の両方へ曲げてコントロールできるロングアイアン、ドライビングアイアン、ユーティリティウッドに重点が置かれる。
今週、PGAツアーの平均飛距離で4位(313.1yd)にランクインするロリー・マキロイ(北アイルランド)は、3番ウッドを抜いた代わりに、ロフト角13.5度の新しいテーラーメイド「BRNRミニドライバーカッパー」を加えた。
BRNRミニドライバーカッパーは、同シリーズの第2世代であり、ドライバーに似たヘッド形状をしている。ドライバーより小型ではあるが、3番ウッドよりは大きいため、ドライバーよりスピン量と操作性が若干高く、3番ウッドより飛距離性能と寛容性が高いクラブとなっている。
この火曜に、マキロイはGolfWRX.comに対し、ハーバータウンGLではティショットのプレースメントに精度が求められるため、このクラブをデビューさせるのに「良い週」だと述べた。
マキロイは2週前の「バレロテキサスオープン」前にBRNRミニドライバーのテスティングを始め、「マスターズ」では練習ラウンドを通じてバッグに入れていた。
しかしながら、マキロイはこのクラブを「マスターズ」で使うことはなく、同大会ではこれまで通りテーラーメイド「Qi10」の3番ウッドを選択している。
ただ、今週水曜の午前中に行われたプロアマの後、ノスタルジックなルックスのBRNRミニを実戦投入するかと問われたマキロイは「そうなると思う」回答。実際にバッグに入れ、2日目を終えて首位に4打差の位置にいる。
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テーラーメイドでツアーのシニアマネジャーを務めるエイドリアン・リートベルドは、用具についてマキロイと密接に仕事をしており、この件に関して更なる見識を与えてくれた。
「バッグの上の方の番手で飛距離の出るロリーのような選手は、ハーバータウンのような場所ではティショットがタフになります。グリーンへ向かってタイトになっているため、2打目でグリーンを狙えるよう、ティショットで然るべき位置取りをしなければなりません。ここは、フェアウェイであってもグリーンを狙えないことのあるスペインのバルデラマを思い出させます」とリートベルド。
「私は今週、トミー(フリートウッド)のキャディをするので、昨晩はコースを歩き、いくつかのことを確認しました。ここは、ミスできる範囲がかなり狭いですね。フェアウェイの300ヤード先からではショットが打てても、320ヤード先では(グリーンへ)打てないことがあります。ですので、完璧なショットを打たなければ、木の裏へ行ってしまうこともあります。しかし、(ティから)280ヤードの位置からでは、小さいグリーンへ向け、かなりタフなショットが残る可能性があります」
「ですので、ロリーにとって(BRNR)は、このコースに特化した良いクラブと言えます。彼はこのクラブで右から左、左から右と、両方へ曲げることができます。そして、このクラブで主要な点となっているのは、精度の高さと分散する度合いの低さです。とにかく、トミーにとっても、素晴らしいクラブとなっています」
「ここは、トミーが昨年初めてBRNRを使用した大会であり、その時、彼がこれを来年のオーガスタで使うのが待ち切れないと言っていたのを覚えています。その後、このクラブを一度もバッグから抜きませんでした。彼にとっては安心して使える快適なクラブであり、直打ちもできるクラブなのです」
「ロリーにとっても、様々なショットを繰り出さなければならないなか、場合によってドライバーは足枷となってしまうので、ここでは自分の強みを発揮させるツールが必要となるのです」
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)