カミロ・ビジェガスが9年ぶり復活V 小平智13位
2023年 バターフィールド バミューダ選手権
期間:11/09〜11/12 場所:ポートロイヤルGC(バミューダ諸島)
「古き友人としてうれしいね」 ビジェガス復活をたたえたアダム・スコット
◇米国男子◇バターフィールド バミューダ選手権 最終日(12日)◇ポートロイヤルGC(バミューダ諸島)◇6828yd(パー71)
5位フィニッシュした自分のことはそっちのけで、43歳のアダム・スコット(オーストラリア)は優勝した41歳、カミロ・ビジェガス(コロンビア)の復活をたたえた。「彼はあのパターで、このところずっと素晴らしいパッティングをしている。ここ2週間は信じ難いほどだった。それだけに、僕もカミロに掻き立てられているんだ。彼はかなりポジティブな男でね。良いプレーをする彼がまた見られるのは、古き友人にとっても良いものだね」
オーストラリア、コロンビアと故郷は違っても、米国ではないインターナショナル・プレーヤー。米国VS世界選抜の団体戦「プレジデンツカップ」などの観点から見れば、同じ側で同じ時代を生きてきた絆がある。今回でいえば、ビジェガスの使用パターに深く関わっていたのがスコットだった。
ゴルフ界有数の人格者で知られるスコットが“仲間”のPGAツアー優勝を世話したのは、ビジェガスが最初ではない。キム・シウー(韓国)もまた、昨年にノースカロライナ州シャーロットのクエイルホロークラブで開催された「プレジデンツカップ」で、この豪州人からヒントを得ている。キムは長尺パターへの変更により、同大会で3勝1敗の成績を残すと、その見事なパフォーマンスを持続させて、今年の「ソニーオープン」で優勝を遂げた。
次にスコットからパッティングに関するアドバイスを受けるべく、順番待ちをしているのが果たして誰なのかは、興味深いところだ。
ビジェガスの場合、昨年はPGAツアーの海外勢の次世代を育成する立場にあり、「プレジデンツカップ」で世界選抜チームのキャプテンだったトレバー・イメルマン(南アフリカ)のアシスタントを務めた。その下見で同地を訪れた時、グリーンにいた親友のスコットを見かけ、彼が手にしていた独特なパターに興味を持った。それがスコットのために開発されたL.A.B.GOLFの「MEZZ Proto」で、自分が今回の復活優勝で使用した「MEZZ.1 MAX」につながった。
ビジェガスは優勝後、冗談交じりに明かした。「確かに、ある意味、僕はアダムにお礼を言わなければならないかもしれない。僕らは、プレジデンツカップ前に、クエイルホローへ行ったのだけど、その時、アダムがパットをしているのを見た。彼はかなり良い感じで転がし続け、どれだけ自分のフィーリングに自信を持っているかについて語り続けていた。ある時を境に、僕は“OK、僕にもやらせてよ”と言ったんだ。試してみるとしょっぱなから良い感じがしたんだ」
「結果的に、僕のパッティングストロークは良くなったと思う。(このパターに)隠されたテクノロジーは素晴らしいと感じる。今週早々、スコッティにもこのパターは良い感じだし、アンビリーバブルだって言ったんだ。ここ数週間、これは素晴らしいパフォーマンスを見せている」と笑いが止まらなかった。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)