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ツアーでは珍しい トミー・フリートウッド9W導入の理由

PGAツアーの舞台では、プレーを通じて技術、準備、そして適応力が試される。毎週異なるコースでプレーするため、それぞれの環境に順応する能力は、選手たちにとって必要不可欠だ。

用具においては、いかに巧みに14本のゴルフクラブを構成するかが順応力を左右する。多くの選手は、ここぞというところで投入できる、いつでも入れ替え可能なクラブを余分に持つことで対応している。

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トミー・フリートウッド(イングランド)もその一人で、ここ数年はコースコンディションに応じて、7番ウッドと3番アイアンを使い分けてきた。例えば風が強くなると、弾道の低い3番アイアンをバッグに入れるが、ウェットなコンディションや硬いグリーンに対応するためには、高い弾道のショットを求めて7番ウッドを選択する。

「(7番ウッドは)とても良いクラブだと思うし、用途が広い」とフリートウッドは「WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー」開幕前の火曜にGolfWRX.comに述べた。「常に3番アイアンとの入れ替えで使いたいクラブだ」と話した。

フリートウッドは2019年に初めて7番ウッドを導入し、3番アイアンと入れ替える形で使い始めた。しかし、2023年「ザ・プレーヤーズ選手権」では、特に硬いコンディションのTPCソーグラスに対応するため、ツアー選手としては珍しい9番ウッドを投入するという試みをスタートした。

「グリーンに向かってウェッジで打つのと同じような感じなんだ。球が高く上がって、真っ直ぐ落ちてくる」とフリートウッド。「このクラブは厳しい練習を積んで、性能を最大限に引き出そうとする類のクラブではないが、とにかく高く上げて、真っ直ぐ落とすことだけを意識している」。

フリートウッドは、グリーンを狙う距離のあるショットでよりソフトな着弾を実現するため、超高弾道のテーラーメイド ステルスの9番ウッドを試しに投入した。このクラブは、4番アイアンと同じロフト角24度で設計されており、これで“ムーンショット”(空中に高々と上がるショット)を打つことができるようになった。重心位置、クラブ設計、シャフトの長さの違いにより、フェアウェイウッドは同じロフト角のアイアンに比べて自然とより遠くへ弾道の高いショットが打てるようになっている。

短期間のテストを経て手ごたえを得たフリートウッドは、「ザ・プレーヤーズ」で9番ウッドを実戦投入し27位タイという結果につなげた。先週の「バルスパー選手権」でも3位に入っている。

フリートウッドの9番ウッドの飛距離は235ydで、これは彼の4番アイアン(225yd)と5番ウッド(250~260yd)のギャップを埋める番手となっている。

キャディを務めるイアン・フィニスによると、フリートウッドは「ザ・プレーヤーズ」で9番ウッドを多用したとのこと。

「あの9番ウッドはすごい。弾道の高さや着弾のソフトさが、9番アイアンやウェッジみたいだ。彼は多分10回以上使ったと思うが、毎回ベタピンだった」

高弾道ゆえ、風が強まるなかでは見当違いの方向へ流されてしまうリスクはあるが、硬いコースでは大きな武器となる。

「スコットランドでこれを使うことはないだろう」とフリートウッド。「でもマスターズにはもってこいだ」

「WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー」が開催されるオースティンCCでは、週の初めは雨でやわらかいコンディションとなったため、9番ウッドの出番は恐らくないだろうと話した。

しかしオーガスタはどうだろう? 伝統的に硬く仕上げられるグリーンでは、9番ウッドがメジャー制覇への助けになる可能性は大きい。もしそのクラブを使用してグリーンジャケットを勝ち取ったならば、“トミー・ナインウッド”と新たなニックネームをつけるのも悪くない。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

情報提供:PGA TOUR

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