48歳ブライアン・ゲイが7年ぶり優勝 クラークとのプレーオフ制す
2020年 バミューダ選手権
期間:10/29〜11/01 場所:ポートロイヤルGC(バミューダ)
飛ばし屋とは真逆の立ち位置 ブレンドン・トッドの使用ギア
「来週、僕は48インチのドライバーを試してみるよ。僕らはヘッド設計についてあれこれ試してみるし、『コブラ』と凄いことをして、ドライバーで360yd、370yd、あるいはそれよりもさらに飛ばすことができるようにしたいんだ。まだどうなるか分からないけれど」。これはブライソン・デシャンボーが、9月の「全米オープン」を6打差で勝利した後の言葉である。そして、これは多くの人にとって、さらに遠くまで飛ばす未来が待っていることへの妥当性を示す言葉となった。
不思議なことに、選手として逆の立場にいるプレーヤーも、2019-20年シーズンに非常に大きな成功を収めており、さらにに言うと、ほんの少し前まで、ブレンドン・トッドは“飛ばなかった”し、真っすぐ打つことができなかったのである。「墓穴を掘る」を地でいっていたのだ。
<< 下に続く >>
これこそ、彼のストーリーを正に素晴らしいものにしているポイントである。デシャンボー、ロリー・マキロイ、そして彼らのような選手たちが初速を上げ、力強くなるかたわらで、トッドは自身のゲームを見つけ、究極的には再び喜びを取り戻そうとしていた。覚えておいてほしいのだが、彼が4番アイアンでさえ狙い通りに打つことができなったのは、そんなに前の話ではないのである。暗黒期のときは40大会に出場し、37回予選落ちを喫していた。
「1年前、僕はプレーし続けるかどうかさえ確かではなかった。それだけに、こんなに早く優勝できたのはかなり特別なこと」と、ちょうど1年前の2019年「バミューダ選手権」を終えてコメントしていた。
素晴らしいストーリーの全てがそうであるように、最後は気概と忍耐が勝利を引き寄せるのである。昨年11月、トッドは3週間で2勝(「マヤコバクラシック」と「バミューダ選手権」)を挙げた。
彼のバッグの中身は複雑に見えるかもしれないが、そうではなく、助けが必要な部分にテコ入れをしており(例えば4番と5番アイアン)、バッグ全体は精度を出すため完璧に調整されている。
PGAツアーの飛ばし屋たちと比較すると、トッドの打ち出しデータはかなり人間的だ。例えばドライバーの打ち出し角は12度(高くも低くもない)で、スピン量は2300~2400rpm、そしてボール初速は時速160マイル(約71m/s)となっている。
物見高い人のために付け加えておくと、ロリーは時速165マイル(約74m/s)以上の初速で5番ウッドを打っている。
では、トッドの成功は何を語っているのか?自分の立ち位置を変えなければ、320yd超えの戦士たちに混じっても、精度の高さで勝負するゴルフにも居場所はあるということだ。ゴルフはいまだにチェスであり、チェッカーではないのである(注:知恵比べであり、力比べではないということ)。そして、トッド、ライアン・ムーア、ケビン・ナといった選手たち、あるいはコリン・モリカワでさえ、その方向性を変えたくないと思っている。
前年覇者のトッドが今年の「バミューダ選手権」でバッグに入れたクラブを見てみよう。
ドライバー:ピンG410 LST(10.5度)
シャフト: 三菱ケミカル テンセイCKプロブルー 60TX
フェアウェイウッド:ピンG425 MAX(3番14.5度、5番17.5度)
アイアン:タイトリスト718 T-MB(4番、5番)、タイトリストT100(6番)、タイトリスト718 CB(7番-PW)
ウェッジ:タイトリスト ボーケイデザインSM7(50度)、タイトリスト ボーケイデザインSM8(54度を55度に調整)、フォーティーンRMプロト(60度)
パター:シックプロCシリーズ
ボール:タイトリスト プロV1x
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)