欧州選抜がホームで米国選抜を圧倒! 大会3連覇を達成
2014年 ライダーカップ
期間:09/26〜09/28 場所:グレンイーグルスホテル(スコットランド)
マキロイも絶賛!ナイキの新ドライバー「ヴェイパープロ」が登場
By Jonathan Wall, PGATOUR.COM
ナイキの「ヴェイパープロ」をバッグに忍ばせ、「ライダーカップ」が行なわれるグレンイーグルスにやって来たロリー・マキロイ。だが同じくナイキの「VR_S コバート 2.0」ドライバーで今シーズン大活躍したこともあり、2年に一度の大舞台で最も安定したクラブを手放すのはあまりにもリスクが大きいと危惧する声もあった。
そんなマキロイが、今年6月からこの新たなドライバーを試していたのに気付いていた人はほとんどいない。彼は「ヴェイパープロ」を使ったことで、飛距離が8ヤードほど伸びたともいわれている。結果、このクラブのパフォーマンスに十分満足したマキロイは、初めて実践の場に持ち込むことにしたのだ。
<< 下に続く >>
「これは今年の6月から使っていたドライバーなんだ」と、マキロイ。「それまでのクラブに比べて手ごたえがなかったら、ゴルフバッグに加えることもなかっただろう。だけど昨日、皆が目にしたように、僕のバッグにはこのドライバーしか入っていない」。
ドライバーを変更したマキロイは、今回優勝した欧州選抜チームのメンバーとして3ポイントを獲得。中でも最終日のシングルスでは5&4で米国のリッキー・ファウラーに完勝し、勝利に貢献した。
実のところ、マキロイは新兵器「ヴェイパープロ」のデザイン段階から重要な役割を担っていた。この「ヴェイパープロ」は彼がそれまで使っていたドライバー「VR_S コバート 2.0」と同じく洋ナシ型で、460ccの大型ドライバーだ。ヘッド形状へのフィードバックに加え、マキロイはさらなる安定性とスピードを「ヴェイパープロ」に求めていたのだ。
メジャー4勝のマキロイのニーズに応えるべく、ナイキのエンジニア陣は2つのカギとなるテクノロジーを融合。それは、ボールのスピードや安定性を増すために最近のドライバーに使われる、“フライビームテクノロジー”採用で強化された「コバート・キャビティバック」構造と、再設計された「コンプレッションチャネル」だった。
「ヴェイパープロ」に「コンプレッションチャネル」を採用したのは、数年前に登場した「VR Pro」のドライバーシリーズ以来のこと。ドライバーのソール部分に入れた溝は、フェース全体、特にオフセンターヒット時のバネのような効果という改良をもたらした。
再設計された「コンプレッションチャネル」はリーディングエッジに近い場所に配され、ヒールとトゥは、フェース中央を外した際のボールスピードを増し、寛容度を向上させるため拡大された。
「コバート・キャビティ」の構造は、2つのシルバーの「フライビーム」を加えて改良された。「コバート 2.0」には“フライブレイス設計”という類似のテクノロジーを採用。これによりソールとクラウンが繋がれ、クラブヘッド後部がさらに安定した。
「コンプレッションチャネル」と「フライビームテクノロジー」は、ボールのスピードと飛距離の向上を実現すべく、溝とフェースへの衝撃エネルギーを蓄えるため連携している。
「我々はパフォーマンスの向上のため『コンプレッションチャネル』と『NexCORフェイステクノロジー』に注力しようと、『フライビームテクノロジー』を『コバート・キャビティバック』に加えました」と話すのは、ナイキのエンジニアリング・ディレクター、ネイト・ラドクリフ氏。「フェースと溝が本体よりもよりフレキシブルなドライバーを作ったのは、今回が初めてです」。
「ヴェイパープロ」の溝とキャビティバックの色は、「ヴェイパー」のアイアンにも使われているビビッドなボルトグリーンだ。
ナイキはまた、「フレックスロフト(弾道調整機能)」のシステムも見直した。「フレックスロフト2」は従来のモデルよりも5グラム(30%)軽く、これはエンジニア陣に安定性や打ち出しのコンディションの向上、そしてスイングのスピードアップに必要な重量を再び判断させることに。ロフトは5つのロフトオプション(8.5~12.5度)と、15もの異なるセッティングが可能な3つのフェースアングルから成る。
「フレックスロフト」は改良を続けているが、ナイキ側はゴルファーが「VR_S コバート」や「VR_S コバート 2.0」で使った従来の「フレックスロフト」のアダプターを取り付けた状態でもシャフトを使えるとしている。
ナイキの新ドライバー「ヴェイパープロ」は、来年2015年1月30日に400ドルで発売予定で、三菱レイヨンの「ディアマナ S+ブルーボード60」が標準装備される。なお、日本国内モデルの発売は来春を予定している。