メジャー大会でキャリア最高の成績を収めたR.ファウラー
2014年 全米オープン
期間:06/12〜06/15 場所:パインハーストNo.2コース(ノースカロライナ州)
最終日も首位を守ったカイマーが史上初の快挙を達成
2014/06/16 12:49
By Sean Martin, PGATOUR.COM
最終18番ホールで約3メートルのパーパットを沈めた時、マーティン・カイマーから笑顔がこぼれた。パインハーストNo.2で開催された「全米オープン」という大舞台で、カイマーは初日から最終日まで首位を守るという、誰もが夢見る形でメジャー2勝目をあげた。
最終日に「69」の1アンダーとしたカイマーは、2位と8打差のトータル「271」の通算9アンダー(65-65-72-69)で優勝。エリック・コンプトンとリッキー・ファウラーは通算1アンダーで2位タイだった。
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カイマーは、1999年に同コースで「全米オープン」優勝を達成したペイン・スチュワートを彷彿させるパーパットで大会を締めた。18番ではフェアウェイ右のウェイストエリアに打ち込んでしまい、難しいライとなったが、ウェッジでカップまで約3メートルに寄せ、パーでフィニッシュ。
カイマーは序盤戦から大会をリードし、初日を終えて2位と3打差、2日目には6打差、そして54ホールを終えた時点で5打差とした。優勝した今年の「ザ・プレーヤーズ選手権」でも、同様に初日から最終日まで首位をキープし、他を圧倒してみせた。
カイマーは、「ミスが少なかったからね。2日目までは非常に良いプレーが出来たし、そのおかげでアドバンテージを得られた。首位を守ることがチャレンジだった。自分自身に『冷静にプレーしろ』と言い聞かせて、それで試練に打ち克てたと思う」と、大会を振り返った。
カイマーは、同年に「ザ・プレーヤーズ選手権」と「全米オープン」を優勝するという史上初の快挙を達成。29歳のカイマーは2010年の「全米プロゴルフ選手権」で初のメジャータイトルを獲得した。
カイマーは最終日をファウラー、コンプトンと5打差でスタート。2位タイで終了した両選手は、ともに「72」でホールアウトした。
最終日に同組で回ったファウラーもカイマーには脱帽した様子で、「彼は、自分自身のトーナメントを戦っていたようなもの」とコメント。
今大会のトップ4に入った選手には、来年の「マスターズ」出場権が与えられる。コンプトンにとっては、キャリア初となるオーガスタナショナルへの招待状が届くことになった。
コンプトンは、「本当に特別な瞬間になる」と、「マスターズ」出場確定を喜んだ。
カイマー以外に「ザ・プレーヤーズ選手権」優勝、「世界ゴルフ選手権シリーズ」優勝、そしてメジャー2勝以上を記録しているのは、タイガー・ウッズとフィル・ミケルソンのみ。カイマーは子供の頃に憧れたベルンハルト・ランガーに並ぶメジャー2勝目を勝ち取った。
2011年の2月28日から4月24日までの8週間、カイマーは世界ランキング1位に立っていた。だが、その後スイング改造を試みてからスランプを経験。今年5月の「ザ・プレーヤーズ選手権」優勝は、2011年の11月に優勝した「WGC HSBCチャンピオンズ」以来初となる、フルフィールド大会での勝利となった。
カイマーは、辛かった時期を踏まえ、現在の心境をこう語る。
「うぬぼれているわけでもないし、傲慢な気持ちなわけでもないけれど、必ず復活できると思っていた。ここまで長くかかるとは思っていなかったけれどね。今は、以前よりも完成されたプレーヤーになれたと感じているよ」。
彼は、それを「全米オープン」という大舞台でやってのけた。