波乱のマスターズ…メジャー覇者が次々に予選落ち
By Sean Martin, PGATOUR.COM
オーガスタナショナルGCで開催中の「マスターズ」は、1994年大会以来20年ぶりにタイガー・ウッズ不在で行われている。そして2日目、フィル・ミケルソンも17年ぶりに会場から姿を消すこととなった。今大会初日を「76」、2日目を「73」で終え、1997年大会以来の予選落ちを喫した。ミケルソンのマスターズ予選落ちは出場22回のうち2度目。
今大会は、2つのトリプルボギーを叩いたミケルソン以外にも、決勝ラウンドに進めなかった注目選手が続出している。
アーニー・エルス(75-74)は通算「149」でカットラインに1打差届かず。2012年の全米オープン勝者ウェブ・シンプソン(74-75)、2011年のマスターズ覇者チャール・シュワルツェル(73-76)も予選通過とならなかった。シュワルツェルは5度の「マスターズ」出場で初の予選落ちに。18番ホールで約3メートルのバーディパットに失敗し、予選通過ラインに滑り込めなかった。
エルスが「マスターズ」の予選を通過できなかったのは、出場20回のうち5度目だ。
また、昨年大会で4位タイだったマーク・レイシュマンは、大会2日目の序盤3ホールでバーディを奪い通算5アンダーまで伸ばしたが、その後の15ホールで10オーバーをたたき、結局「79」の大崩れ。こちらも1打差で予選通過とならなかった。
1打差で決勝ラウンドに進めなかった中には、セルヒオ・ガルシアやルーク・ドナルド、全米アマチュアゴルフ選手権の勝者マシュー・フィッツパトリック、ライアン・ムーア、そして「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」で2位だったビクトル・デュビッソンも含まれている。
通算4オーバー、もしくはそれよりも良いスコアで2日目を終えたのは51名。「マスターズ」では50位タイ、もしくは首位から10打差以内が予選通過ラインだ。今大会2日目を終えた時点では、バッバ・ワトソンが7アンダーの通算「137」で首位に立っている。
地元のジョージア大出身で、今回がマスターズ初参戦のハリス・イングリッシュは6オーバーの「150」に終わり、元全米オープン勝者のグレーム・マクドウェルや2007年のマスターズ覇者ザック・ジョンソンも通算「150」で予選を突破できなかった。ダスティン・ジョンソンは通算「151」だった。
マクドウェルが予選通過ラインに届かなかったのは、出場7回のうちこれで5度目。ダスティン・ジョンソンにとっては出場5回目で初の予選落ちとなった。
オーガスタ州立大学出身で、「WGCキャデラック選手権」の覇者パトリック・リードは大会2日目に「79」と崩れ、予選通過ラインから4打オーバーでこちらも決勝ラウンドには進めなかった。
先週の「シェル ヒューストンオープン」で優勝し、「マスターズ」初出場を果たしたマット・ジョーンズもまた、初日を「74」、2日目を「78」で脱落。とはいうものの、彼の今週のプレーは多くの人を興奮させた。ジョーンズは「マスターズ」恒例の「パー3コンテスト」でホールインワンを決め、大会初日には13番ホール(パー5)でイーグルを奪った。
日本から唯一参戦した松山英樹、グラハム・デラエ、元「マスターズ」王者のアンヘル・カブレラやトレバー・イメルマン、マッテオ・マナッセロ、キーガン・ブラッドリー、ジェイソン・ダフナー、マット・エブリー、スコット・ストーリングス、ブー・ウィークリー、そしてティム・クラークらも決勝ラウンドに進むことはできなかった。
松山はアマチュア時代に出場した2度の「マスターズ」では予選を通過したが、プロ転向後初の今大会では予選落ちを喫した。
2013年の「全米プロゴルフ選手権」での勝利後、最初のメジャー大会に臨んだダフナーは4度目の「マスターズ」出場で初の予選落ちに。それまでの3回はいずれも上位30位内でフィニッシュしていた。カブレラは2005年大会以来の予選落ちだった。