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ラッセル・ノックスが驚異の「59」をマーク/ウェブドットコムツアー

ウェブドットコムツアーの「アルバートソンズ・ボイジ・オープン」2日目、ラッセル・ノックスは何度かミスパットする気がしていた。前日のラウンドで、かなり悔しい思いをしたからだ。

大会初日、ティグラウンドからグリーンに至るまでパリパリに乾いたコンディションにもかかわらず、ノックスがパー5のホールでバーディを奪ったのは3つに過ぎなかった。「今日(2日目)も同じだったら…と考えたよ。チャンスのパットを外すんじゃないかってね」とノックスは明かす。

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だが、そうならなかった場合はというと…?

この2日目、最短でも25フィートからのバーディパットを3つ成功させたノックスは、ウェブドットコムツアー史上5人目となるスコア「59」を叩き出した。ノックスは、アイダホ州の暖かい日のヒルクレストCCで、計8バーディと2イーグルをマークした。

「訳がわからない試合だ」。この日、インスタートのノックスはバック9で「30」を記録し、フロント9で「29」だった。「昨日みたくパットに恵まれながら入らなかった日があったと思ったら、次の日の今日は入りだした」とノックスは語る。「なんともおかしな夕方だった。今日はパッティングでかなりのチャンスがあったとは思うけれど、ほとんど全部で決められるとは思いもしなかったよ」。

実際、ノックスは圧巻のプレーをみせた。スコアレコードを打ち出すチャンスにも2度恵まれた。しかし、8番と9番ではアプローチが足りず、2パットを要した。その名を歴史に刻む寸前だった。

最後に“ゆとりを持った”パッティングをしていなければ…。最終ホールで、ノックスが直面したパッティングは、7フィートだった。偉業を達成するチャンスだった。「このパットを決めるしかないと言い聞かせたよ」とノックス。「ミスパットは予定にはなかった。それまで決めてきたから、確信していたんだけれどね」。「ど真ん中だった。絶対(入る)と思った」と振り返る。

ウェブドットコムツアーでスコア「59」が記録されたのは、今季2度目。2週間前、「ユタ州選手権(the Utah Championship)」でウィル・ウィルコックスが、大会最終日に記録している。ノックスが同ツアーで記録したこれまでのベストスコアは、2011年の「BMWチャリティ・プロアマ」2日目に記録した「63」だった。

今年の始め、ノックスはレギュラーツアーの「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」に出場。大会初日にスコア「64」を記録した。「アルバートソンズ・ボイジ・オープン」に出場するまでは、PGAツアーでの直近10ラウンドのうち9ラウンドで、「70」以下を記録している。

「ここ数カ月ずっといいショットが打てているんだ」とノックス。ノックスは6月の「トラベラーズ選手権」で13位タイ、先週の「サンダーソンファームズ選手権」で17位タイをマークしている。「昨日のようなプレーをしていれば、スコア『60』代の半ばをマークするチャンスはあると思った」。

変化は目に見えて現れた。15番ホールからは、バーディ、イーグル、バーディのラッシュをみせた。パー5の2番ホールでは、50フィートのロングパットを沈め、再びイーグルを奪った。続く3番ホールでも、12フィートのパットを決めて、バーディを記録。パー3の4番ホールでは、25フィートからのパットでバーディを奪った。

「即座に計算したよ。残り5ホール。あと3つバーディが必要だってね」とノックス。「そんなポジションにいるのは初めてのことだったから、次の1時間かそこらは記憶も定かじゃなくなっていたよ」と明かす。

5番ホールではフリンジから30フィートのバーディパットを流し込んだ。「最大のボーナスだね」とノックス。その後の2ホールでも、“決まりきった”バーディをまた違ったパターンで魅せた。これで12アンダーに達したが、その後もノックスが守りのゴルフをすることはなかった。パー4の9番ショートホールで、ノックスはドライバーを豪快に振った。多くの選手がハイブリッドやアイアンを使うにもかかわらず。

「自分のプレーを貫いただけ」とノックスは語る。「今まで『59』を記録すチャンスはなかった。それに、スウィングはいい感触だったんだ。自分のショットに専念さえしていれば、問題ないと確信していたんだ」と明かす。

ノックスは、スイングに関しては、何も心配がなかったと強調した。「唯一の違いはパッティングだ」と言う。「2番ホールでイーグルを決めたパットは、おそらく今年決めた中で最長のロングパットだろう。4番ホールは、たぶん5番目に長いロングパットだ。6番は6番目と思う」。

ノックスは以前に2度、スコア「59」を記録する機会があった。いずれもNGAの「Hooters Tours」(フーターズ・ツアー)でのことだ。ノックスは、オースティンで行われた大会では、上がり3ホールで、あと1つバーディを決めるだけだったが、ボギーを叩き、「61」に終わった。また、ミシシッピ州トゥーニカでの大会では、最後に連続バーディでフィニッシュしていれば、「59」だった。

「両方ともフイにしてしまった」と、ノックスは当時を振り返る。「62」の次に「61」をマークしたと付け加えながら。「結局は『62』から『61』でフィニッシュした。それはそれで素晴らしいことではある」。

「ボイジ」でリーダーボードのトップに留まるには、同じようなパフォーマンスが求められるだろう。先週、カンザス・シティ(「Midwest Classic」)で優勝したジェイミー・ラブマークは、「62」をマークし1打差で、前回の「ボイジ」覇者のハンター・ハースに勝利した。ハースは初日「62」だった。

「すごく暖かいし、ボールはどこまでも飛んでいくような感じがする」とノックス。「400ヤードを超えるホールもたくさんあるし、決して容易なコースではない。でも、ティオフから自分のプレーができれば、スコアはついてくるはずだ」。

ウェブドットコムツアーで「59」を記録した他の選手は次の通り。ウィル・ウィルコックスジェイソン・ゴア(2005年コックスクラシックにて)、ダグ・ダナキー(1998年マイアミバレーオープンにて)、ノタ・ビゲイIII(1998年ドミニオンオープンにて)。この中で、最終的に大会で優勝したのは1人だけだ。ゴアがプレーオフの末に勝ち取っている。

「週末にかけて、数え切れないほど様々な事態が起こる可能性がある」とノックスは言う。また2日の夜も、眠れないということはないと言い切った。「確かに今日は誰も僕にはかなわなかった。でも、僕は大会に優勝するために来たんだ。スコア『59』をマークするために来たわけじゃない。これは嬉しいボーナスだけれど、優勝がついてくることこそが喜びなんだ」と語った。

情報提供:PGA TOUR

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