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2018年 全英オープン
期間:07/19〜07/22 場所:カーヌスティ(スコットランド)

宮里優作がカーヌスティで「65」 3きょうだいのLINE事情

◇メジャー第3戦◇全英オープン 3日目(21日)◇カーヌスティ(スコットランド)◇7402yd(パー71)

カットライン上でメジャーの決勝ラウンドに進んだ宮里優作が、午前中の穏やかなコンディションを生かした。6バーディ、ノーボギーで回り、カーヌスティでの日本勢の歴代ベストスコアとなる「65」をマーク。腰痛に負けず、順位を65位タイから20位タイに浮上させた。

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腰はまだ癒える気配がない。打ち込みも満足にできない日々が続く中、宮里は序盤からパッティングでスコアを伸ばした。2番で7mを決めたのをきっかけに、前半8番までに4バーディ。最も易しい14番(パー5)は2オン2パット、17番で6つ目を決めた。毎日のように「軽く、5、6割の力」でショットを放ち、この日はスタート前の練習場で父・優さんからもらったアドバイスも生きた。「腰をかばううちにスタンスがオープンになっていた」と、アドレスを修正。フェアウェイキープ率80%、パーオン率83%という安定感をもたらした。

2カ月前から故障を抱え、「ショットの曲がりの許容範囲を広くしている」という。過度な重圧を自分にかけず、できることをやる。ただし、前日にトリプルボギーとした最終18番の第1打は想定外だった。右に飛び出した1Wショットは、バリーバーン(クリーク)を越えてさらに右に。「捕まり気味だった1Wショットが、最後に最後に右に行ってしまった」。大ピンチに陥ったが、そこからが冷静。「即決でした」とバーンの手前、残り81yd地点にレイアップした後、LWでピン左2mにピタリ。パーパットを沈めてガッツポーズを作った。

全英は4回目の挑戦で初の予選通過。前日のプレー中、宮里家次男のスマートフォンは人知れず騒がしかった。宮里3きょうだいには、メッセージを共有する「LINE」のグループがある。日本で深夜にテレビ中継を観ていた長男・宮里聖志が続々と速報をメッセージにして送り、米国にいる妹の宮里藍さんがその都度反応。ホールアウト後、優作のスマホにあった“未読”件数は実に195もあった。「他の誰からもメールが来ていないのに、グループLINEだけが…。僕はひとつだけ、『ありがとう、がんばるわ』と返しました」と笑った。

満身創痍でのロースコアに「最高じゃないですか。ラウンドができるか、できないかというところから回った。腰が痛かったせいなのか、ボギーとかバーディとか関係なく、一打に集中して打てた」と納得した。首位とは6打差で迎える最終日は、翌年大会の出場権(10位タイまで)や、来季の欧州ツアーのシード権の行方も左右する。「やれるだけやります。ここまで来たらなんとか、かんとか。ここで途中棄権なんてできない。這いつくばってでもやりたい」と、自分にもう一度ムチを入れた。(スコットランド・カーヌスティ/桂川洋一)

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