2018年 全英オープン
期間:07/19〜07/22 場所:カーヌスティ(スコットランド)
松山英樹 開幕2日前の不安「すごく悪くなった」
◇メジャー第3戦◇全英オープン 事前情報(17日)◇カーヌスティ(スコットランド)◇7402yd(パー71)
“前哨戦”はまさかの予選落ちに終わった。前週の欧州ツアー「スコットランドオープン」で決勝ラウンド進出を逃した松山英樹は、翌14日(土)には自動車で2時間ほどの距離にある全英会場に移り、調整を開始した。15日(日)から2日続けて18ホールをチェック。17日(火)は午後から3時間以上の練習に取り組んだが、不振にあえいでいる。
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メジャー開幕2日前の夕刻。松山は表情こそ穏やかだったが、不安を言葉にした。「先週も悪くはなかったんですけど、ショットの部分でもっとやれると思っていた。それがなかなか…何かをしなくちゃいけないなと。(今大会前に)状態がすごく悪くなってしまった」
スコットランドオープンで実戦テストに踏み切った1Wと3Wのシャフトは、試合後の予告通り、カーヌスティに入って長年愛用してきたツアーAD DIに戻した。グリーン上では前週握らなかったエースパターで練習中。使用するモデルはまだ決めかねている。
あらゆる修正ポイントを見直し、良い状態を呼び覚ますように確認しても「やっているつもりなんですけど、戻ってくれないですね」という。松山のネガティブ発言はこれまで試合で何度も覆されてきたが、「今までそう言って(結果が)良かったときもありましたけど…今はそういうときじゃないかな」と声を潜めた。
それでもあえて希望を見出すなら、やはり前週に出場したことがそのひとつ。アイアンを跳ね返してしまう硬いフェアウェイは「2週間も(スコットランドに)いるので慣れました」と言った。松山はこれまで夏場の「全米プロ」を除くメジャーに向け、連戦をこなしたこと自体が稀だった。試験的にルーティンを見直し「(出場して)良かったです。結果は出ていないが、良い状態だと思っていたのが悪い状態だと分かった」と、現状を把握することができた。
松山のトーンがどれだけ低かろうが、周囲の期待の大きさは変わらない。もちろん本人も、心の奥底では同じだ。調整に使えるのはまだ24時間以上。「あしたきっかけがつかめれば面白いなと思います。覚醒すれば、良い方向に行くんじゃないですか」。結果が出る前に希望を捨てるわけはない。(スコットランド・カーヌスティ/桂川洋一)