「情けない」小平智は裏街道から巻き返せず
2018年 マスターズ
期間:04/05〜04/08 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
小平智はエースまであと10センチ 美保夫人「カッコよかったぁ」
◇メジャー第1戦◇マスターズ 3日目(7日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7435ヤード(パー72)
初出場の「マスターズ」で、小平智が好プレーを続けている。決勝ラウンドに入った3日目は、1992年大会覇者のフレッド・カプルスとの2サムで、5バーディ、4ボギーの「71」。1つ伸ばして通算イーブンパーの21位に浮上した。
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朝方に雨がぱらついた土曜日。序盤はグリーンの変化に戸惑った。8番(パー5)では3打目を突っ込みきれずに12mから3パットのボギーとした。「(アプローチは)手前から転がってくれると思っていた」という前日までのイメージは覆され「難しかった」。
それでも、2番(パー5)は右手前のバンカーから、30yd先にある左奧のピンそば1.2mにぴたりとつけてバーディ奪取。「思い切ったバンカーショットを打たないと、あそこまで飛んでくれない。完璧でした」とうなずいた。
この日のポイントに挙げたのは10番のボギーセーブ。1Wショットで「ちょっとドロー気味に打とうとしたら引っ掛けた」と左に曲げて、3打目でほぼ真横のフェアウェイに戻すのが精一杯。それでも、4打目を左上2mにつけて1パットのボギーとした。
「あれをボギーにできたので、気持ちが切れなくて良かった」と小平は言う。続く11番も最後は3mを沈めてボギーとしたが、「2打目がラフの際(きわ)にかかっていてアンラッキーだった」と割り切った。「ダボだったら気持ち的に沈んでいたと思う。その2つをボギーにできたのは大きかった」
一時は3オーバーまで落としたが、そこからが圧巻だった。15番(パー5)でバーディを奪うと、続く16番(パー3)は155 ydを9Iでピンそば10cmにつけるスーパーショット。17番も9Iで50cmにつけて3連続バーディとした。これには、ロープ外から見守った古閑美保夫人も「カッコよかったぁ」と目がハート。
来年の出場権が得られる12位以内や自身初の60台でのラウンド、世界ランクの上昇、国内ツアーの賞金加算など、最終日に懸かるものは少なくない。あすの天気予報は晴れ。ここまで来たらやるだけだ。(ジョージア州オーガスタ/今岡涼太)