谷原秀人&池田勇太は選ばれず グリジョ&ラヒリが世界選抜入り
2017年 ザ・プレジデンツカップ
期間:09/28〜10/01 場所:リバティーナショナルGC(ニュージャージー州)
ラヒリが“リベンジ”の大仕事 3日目唯一の白星
◇世界選抜VS米国選抜対抗戦◇ザ・プレジデンツカップ 3日目(30日)◇リバティーナショナルGC(ニュージャージー州)◇7328yd(パー71)
絶体絶命のピンチを“12番目の選手”が救った。午後のフォアボール(各選手が個人のボールを打ち、1ホールごとにペアで良い方のスコアを採用する)マッチで4戦全敗となれば、最終日のシングルスを残して敗戦が決まった世界選抜は、アニルバン・ラヒリ(インド)&キム・シウー(韓国)が、チャーリー・ホフマン&ケビン・チャッペル組を破り、あすに望みをつないだ。
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4日間でトータル30ポイントを奪い合う今大会。ポイントを15.5に積み上げた時点で勝利が決まり、米国選抜は午前のフォアサム(ペアで1つのボールを交互に打ち、1ホールごとのスコアを競う)を終えて、11.5ポイントとしていた。
午後もすでに3マッチで敗れ、大会史上初めて最終日を前に勝敗が決着する恐れがあった夕暮れどき。1ダウンで迎えた15番でキムがバーディを決めてオールスクエアに持ち込むと、ラヒリは続く16番(パー3)で5m弱を沈めるバーディで逆転。17番では米国ホフマンにチップインバーディを決められた後、6mのパットを入れ返してリードを譲らなかった。
きょうで勝敗が決してしまう可能性も知っていた。ラヒリは「シウーには1番ティで『スコアボードを見ないようにしよう』と話したんだ。自分たちのマッチに集中しようと。他のアメリカ選手のプレーを見ても、自分たちに余計なプレッシャーを与えてしまうから」と振り返った。
ラヒリは9月上旬のメンバー選出時に、米国、欧州選手を除く世界ランキングで16番目。上位10人の自動選出から漏れたが、ニック・プライス(ジンバブエ)に経験を買われ、主将推薦で2大会連続出場が決まった。韓国での前回大会では、最終日のシングルスマッチでクリス・カークを相手に、最終ホールで1mのパットを外して敗戦。チームも結局1ポイント差で敗れた悔しさがあったが、2年越しで“大仕事”をやってのけた。
この日、トータルポイント差は11に広がった。窮地にあることには変わりないが、ラヒリは「米国チームは本当に強いし、すばらしいプレーをしている。そうとは言え、僕たちも良い選手がそろっているはずだ。まだ戦える。まだ終わっていない」と語気を強めた。「みんなでプライドをかけて最高のプレーをしたい。僕たちは12人じゃない。キャディも、スタッフのみんなもいる」。チーム一丸で奇跡を起こしたい。(ニュージャージー州ジャージーシティ/桂川洋一)