ジョーダン・スピース、自己最長28mのロングパットを決める
2017年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/10〜08/13 場所:クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)
生涯グランドスラムかかるスピース「最年少でなくてもいい」
◇海外メジャー◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(9日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7600yd(パー71)
2017年のメジャー最終戦は10日(木)に開幕する。7月の「全英オープン」でメジャー通算3勝目を挙げたジョーダン・スピースにとっては、史上最年少でのキャリアグランドスラムがかかった戦いだ。
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圧巻のプレーで締めくくったロイヤルバークデールでの日曜日。3週前の全英優勝はスピースにそのまま、史上6人目(マスターズ創設以降)の4大メジャー全制覇のチャンスをもたらした。先月27日に24歳になったばかり。今大会で決めれば、タイガー・ウッズの史上最年少での達成記録を6カ月更新する。
否が応でも注目を集めるが、スピースは開幕前日に「ノンプレッシャー」を強調した。「自分への期待はないんだ。もちろんチャンスはあるし、ここでそれを目指すことには変わりない。でもグランドスラムの機会はまだこれから先、何度もあると思う」。故障などがなければ、これから毎年このチャンスは巡ってくるはず。「最年少である必要があるかい?僕はそうは思わないから重圧もない。もちろん、そうなればカッコいいけどね」と冷静だ。
今大会のコースで行われてきた「ウェルズファーゴ選手権」の出場は、ルーキーイヤーの2013年(32位)だけ。雨の予報が連日出ており、ロリー・マキロイ(北アイルランド)らロングドライブを得意とする選手が有力とされているが、スピースが優勝候補から外れるはずもない。松山英樹がトップに推されているツアーの優勝予想番付では5位にいる。
「(全英で)3つ目のメジャーを獲れたことで、気持ちも晴れている。これほどリラックスしてメジャーに臨んだことはない。たぶん、チェンバーズベイでプレーしたとき以来だろう」。スピースが2015年の「マスターズ」でメジャー初勝利を飾り、そのチェンバーズベイでの「全米オープン」でも優勝したのは、みな知るところだ。
慣例通り、予選ラウンドの3サムは、今年のメジャーチャンピオンがそろい踏み。「マスターズ」王者のセルヒオ・ガルシア(スペイン)、「全米オープン」優勝のブルックス・ケプカと同じ組でプレーする。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)
【キャリアグランドスラム達成選手(マスターズ創設以降)】
■ジーン・サラゼン/7勝(マスターズ1勝、全米OP2勝、全英OP1勝、全米プロ3勝)
■ベン・ホーガン/9勝(マスターズ2勝、全米OP4勝、全英OP1勝、全米プロ2勝)
■ゲーリー・プレーヤー/9勝(マスターズ3勝、全米OP1勝、全英OP3勝、全米プロ2勝
■ジャック・ニクラス/18勝(マスターズ6勝、全米OP4勝、全英OP3勝、全米プロ5勝)
■タイガー・ウッズ/14勝(マスターズ4勝、全米OP3勝、全英OP3勝、全米プロ4勝)
※生涯アマチュアだったボビー・ジョーンズは1930年に当時の4大メジャー「全英アマ」、「全米アマ」、「全英オープン」、「全米オープン」をすべて制覇。タイガー・ウッズは2000年「全米オープン」からメジャーを4大会連続で制した。