2017年 全米オープン
期間:06/15〜06/18 場所:エリンヒルズ(ウィスコンシン州)
小平智46位、宮里優作60位 海外で戦う手応えは?
◇海外メジャー第2戦◇全米オープン 最終日(18日)◇エリンヒルズ(ウィスコンシン州)◇7721yd(パー72)
上空の白い雲が早送りのように西から東へと流れていき、スタンド上のフラッグが休むことなくバタバタと音を立てる。最終日になって強い風が吹き、ようやく「全米オープン」らしい難コンディションとなった中、小平智は「76」で通算3オーバー46位、宮里優作は「79」で通算9オーバー60位と、それぞれ順位を落としてフィニッシュした。
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序盤にバーディを先行させた小平だったが、1つ伸ばして迎えた9番(パー3)で「あそこに打ってしまった時点でダメ」と、ティショットを左奧のフェスキューに打ち込みダブルボギー。15番でもトリプルボギーの「7」として、ビッグナンバーがスコアメークの足かせとなった。
「スコアは悪かったけど、自分の中で納得している。一日を通してペースが乱れなかったのは収穫。すごく勉強になった部分と、自信になった部分がある。スキルアップして、またこの舞台に戻って優勝争いしたい。(海外でも)戦えるという確信ができたので、これからもアメリカ挑戦をあきらめないで頑張りたい」と、自身初の「全米オープン」を振り返った。
宮里は、バーディなしの7ボギーと苦しい1日。朝の練習場は右からの風が吹き、(左から右に曲がる)フェードが持ち球の宮里にとっては、イメージを出しにくい状況。「初日に比べれば、まったくフィニッシュまでクラブが振れていない。切り返しで、違うところからクラブが下りてくるのが分かるので、なかなかフィニッシュを取れなかった」と、コース内でもショットの調子は上がらなかった。
風にぶつけて飛距離が落ちないよう、右風のときはドローを打って対応した。だが、クラブはフェードヒッター用のセッティングになっている。「いまは冷静に考えられていないけど、クラブセッティングも見直さないといけないんじゃないかと感じている。重いパターを使っていたので、微妙なタッチも出ていなかった」。14本の道具の微調整も課題として浮き彫りになった。
それでも「こういうコースばかりじゃない。毎週というわけにはいかないけど、悪いときの幅を小さくすれば結構やれるんじゃないかと思う」と、海外で戦う一定の手応えもつかみつつある。次の挑戦は1カ月後の「全英オープン」。風と寒さという過酷な環境で、さらなるステップアップを目指す。(ウィスコンシン州エリン/今岡涼太)