ダフナーが今季初勝利へ王手 谷原秀人&池田勇太は後退
2017年 RBCヘリテージ
期間:04/13〜04/16 場所:ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)
ホールアウト直前に上空から轟音 谷原秀人の流れの悪い一日
◇米国男子◇RBCヘリテージ 3日目(15日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7099yd(パー71)
何をやってもうまくいかない日はゴルフにもある。5アンダーの16位から出た谷原秀人は4バーディ、5ボギーの「72」とスコアを落とし、通算4アンダーの31位に後退した。
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首位とは5打差と期待の持てる位置で週末に入った谷原は、前半5番までに2つのパー5でバーディを奪取。一時5位まで順位を上げたが、アイアンショットがぶれて7番(パー3)から2連続ボギーをたたいた。
9番、10番とフェアウェイからの第2打をいずれもピンそば1mにつけて連続バーディを奪い返すが、勢いは続かない。「アイアンの中途半端な距離からのショットがダメ」。フェアウェイをとらえ続けていた1Wショットは、ついに12番でわずかに右へ。「風は吹いてなさそうだったけど、ちょっと流されて…」。ボールはフェアウェイにせり出している林に入り、3オン2パットのボギーを喫した。
冷静な谷原がガックリ肩を落とし、感情を爆発させそうになったのが続く13番。フェアウェイから残り148ydの第2打は「PWじゃ届かない。9Iで軽くかな」と判断したが、まさかの“ダフり”でボールはグリーン手前のバンカーへ。「もう、なんなの!って。風も微妙に信じ切れてない。大きめ(の番手)で軽くラインを出すか…みたいな気持ちが良くないのかなあ」。このホールもボギーとし、大会3日目にして初めてオーバーパーを記録した。
最終18番では、流れの悪い一日を象徴するシーンがあった。奥からバーディパットを打とうとした直前、一機の巨大旅客機が羽を揺らしながら上空を飛行した。大会スポンサーの米航空大手ボーイングは例年、トーナメントを盛り上げようと、コース上空で飛行機を旋回させるショーを実施。今年も開幕前から土曜日の午後4時のショーを予告していたが、まさか谷原のホールアウト時刻にぴったり重なることになるとは…。
ギャラリーは大いに沸いたが、プレーヤーはたまったものではない。アドレスに入ろうとした谷原を気遣って、同伴競技者が「ヒデト!ヒデト!」と発した声に続いて、キャディも「谷さん!谷さん!」と呼び止めた。響き渡る轟音に谷原も苦笑い。「う、うるせえ!ジャマすんじゃねえ!」
優勝戦線から後退し「穴に隠れたい」と悔しそう。残された最終日へ「アイアンが良くなれば、流れも良くなるはず。あー、悔しい!あー、腹立つ!」と地団駄を踏みながら、ドライビングレンジへ向かった。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランド/桂川洋一)