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自信に満ちたイーグルパット 天国のパーマーへ、初の勝者はレイシュマン

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 最終日(19日)◇ベイヒルC&ロッジ(フロリダ州)◇7419yd(パー72)

優勝争いの渦中で迎えた15mのイーグルパット。ラスト3ホールとなった16番(パー5)でつかんだチャンスに、マーク・レイシュマン(オーストラリア)は自信に満ちていた。

「あのパットは火曜日に実際に打って外していたんだ。たぶん、90センチくらい左に外した。思ったよりも切れないんだ」。グリーン左奧からのパットだった。「だから(曲がり幅を)60センチくらいに読み直して、決めたんだ。練習した甲斐があったね」。

このイーグルパットで単独首位に躍り出たレイシュマンは17番、18番をパーで切り抜け、5年ぶりとなる米ツアー2勝目を達成した。

18番グリーンで出迎えてくれたのは、アーノルド・パーマー…ではなく、最愛の家族だった。妻オードリーさんと、2人の息子たち。2015年4月に突如、中毒性ショック症候群に見舞われて死の境をさまよったオードリーさんだったが、いまは健康を取り戻している。お腹には、もうすぐ生まれてくる長女も身ごもっている。

「もし彼女があのとき死んでいたら…」とレイシュマン。「自分はただの父親をやっていたと思う。ゴルフを続けようなんて考えはまったくなかった。だから、ツアーに復帰してからの半年くらいは、ゴルフ場に健康でいることだけで本当に幸せだった」。妻の容態が安定し、約3週間後にツアー復帰を果たしたが、その期間はどれだけ長く感じられたことだろう。

「1mのパットを外したら、確かに面白くはない。でも、次に10mのパットを決められるかもしれない。ゴルフで良いプレーをしたいけど、それは生死の問題ではない。あの経験が、ゴルフへの見方を変えたのは確かだよ」

レイシュマンは、パーマーがこの世を去って初めての今大会の勝者となった。「それ(死去)は寂しいことだけど、彼にはこんなに偉大な遺産がある。コースはすばらしいし、ギャラリーは温かい。天気も最高だし、信じられない一週間だった。彼もきっと誇りに思っているに違いないよ」。そう言って、天国にいるパーマーに微笑んだ。(フロリダ州オーランド/今岡涼太)

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