米ツアー初制覇に挑むラヒリが首位 松山は5打差4位 石川9位
2016年 CIMBクラシック
期間:10/20〜10/23 場所:TPCクアラルンプール(マレーシア)
「身体のキレが良くない」石川遼、3日連続60台にもため息
◇米国男子◇CIMBクラシック 3日目(22日)◇TPCクアラルンプール(マレーシア)◇6951yd(パー72)
7アンダーの15位タイで週末を迎えた石川遼は5バーディ、1ボギーで2日連続の「68」をマークし、通算11アンダーで9位タイに浮上した。ショットに苦しみながらも連日ショートゲームでスコアメーク。8カ月ぶりの米ツアー復帰戦で上位争いを演じている。
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スコアの伸ばし合いとなるコースでは、バーディひとつの喜びが普段より少ないのかもしれない。前半3番(パー5/503yd)の難易度は18ホール中18番目。4番(パー3/140yd)は12番目、5番(パー5/518yd)は17番目。ここでバーディを3つ並べた石川は「獲っていきたいホールであることは間違いない。そこで獲れていただけ」と淡々としていた。
「アイアンがまったくうまくいかなかった。ほとんどミスショットだった。(芯に)当たってないし…タイミングも合っていない感じだった」というのがラウンドを通じた評価だ。パーオンを5ホールで逃しただけではない、感触の悪さに不満をこぼす。「ちょっと自信なさげでした。身体のキレが全体的に良くない。当たり前のことを、当たり前にやっていると思えない」
初日の16位から着実に順位を上げてきたのは、安定したパットとアプローチによるものだ。16番では、グリーン右ラフからチップインバーディを決めた。「いまは本当にパッティング勝負。アプローチ、パットが良くなければきょうはイーブンパーくらい。イーブンではかなり順位が落ちてしまう」とカップに近づくに連れて、精度の高いプレーを見せている。
3日間、ショット内容への「ガッカリ」ばかりが口をつくが、3ラウンドいずれも60台をマークしているのは、石川のほか、トップのアニルバン・ラヒリ(インド)、松山英樹らを含む8人しかいないのも事実だ。「今週はボールも全然飛んでない。体が思った通りに動いていない。でも、その中でもやっていかないといけないときもある」と、ため息交じりに言いながらも、スコアはきっちりとまとめている。
ラウンド後は、疲れた肉体と精神を引きずるようにして居残り練習へ。人もまばらなドライビングレンジには、並んでボールをいつまでも打ち込む、日本人選手2人の姿があった。(マレーシア・クアラルンプール/桂川洋一)