石川遼は“AIドライバー”でシンガポール出陣へ
ゴルフでも世界新!『58』のフューリック「3年前の経験があったから」
米国男子ツアー「トラベラーズ選手権」最終日にジム・フューリックが1イーグル、10バーディを量産して「58」(パー70)を出した。2010年に石川遼が「中日クラウンズ」でマークした男子ゴルフの主要ツアーでの最少ストローク記録に並んだ。通算11アンダーで5位に終わったが「本当に驚いている。信じられないよ」と興奮冷めやらない様子だ。
「ピタッ」とグリーンに止まるショット、丁寧に流し込むパットは、おもしろいようにカップを鳴らした。2番でバーディを先行すると、3番では残り135ydからの2打目を入れイーグルを奪った。6番からは4連続バーディとし、前半を「27」(パー35)で折り返した。
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勢いは止まらない。10番もバーディとすると、11番で6mのフックラインを決めた。続く12番では1.5mにピタリ。「ショートアイアンが良かった」と、計7連続のバーディラッシュを見せた。
だが、本当の戦いはここからだった。3年前の「BMW選手権」第2ラウンドでは、史上6人目となる米国ツアーの最少記録「59」(当時)をマークした経験がある。「(記録がかかり)精神的にきつい戦いになることは分かっていた」とショットが微妙に乱れ、この日の終盤はパーを拾う展開になった。
「3年前の経験がなかったら『59』で充分だと思っていたはずだ。でも、その経験があったから、さらに1打縮めたいと思った」
15番ではバーディパットがカップに蹴られた。続く16番で「本当に大きかった」と自賛する7mのフックラインを読み切ってバーディとし、右手を突き上げた。最終18番でパーをセーブし、ボギーなしで完走すると、ギャラリーたちから大きな拍手が送られた。
連日、リオデジャネイロ五輪に湧く8月。8000kmほど北上した地で「世界新」に並ぶ記録をマークした46歳は「試合が終わってから、携帯が鳴りやまないんだよ」と、嬉しそうに無邪気な笑顔を見せた。