宮里優作の戦績&プロフィール
2016年 WGCキャデラック選手権
期間:03/03〜03/06 場所:トランプナショナルドラール(フロリダ州)
WGC初出場の宮里優作 長距離コースに「現実を受け止めて」
2016/03/03 07:37
昨シーズンの日本ツアー賞金ランキングで2位に入り、初めてつかんだWGCのチケット。宮里優作にとって初出場となる世界選手権シリーズは、極めてタフな舞台での戦いになる。3日(木)に開幕する「WGCキャデラック選手権」の会場は、フロリダ州のトランプナショナルドラール。全体はフラットながら、多くのウォーターハザードが構える難コースだ。
世界最高レベルのフィールドに湧き上がる高揚感の一方で、体に充満する焦燥感。過去に米ツアー参戦経験がある宮里が「コースが長くてパワー不足を痛感します」とこぼすのも、ココならばなおさらだ。“ブルーモンスター”の異名を持つドラールは、7543yd(パー72)の数字上の距離にとどまらない難度の高さを誇る。
<< 下に続く >>
例えば、もっとも有名な476ydの18番。ティからグリーンまで左サイドが池になる左ドッグレッグのパー4は、第1打でハザードを越え、広いフェアウェイから最短距離で2打目を打つためには、ティショットで310ydのキャリーが必要になる。特に向かい風が吹いた場合は、宮里の飛距離では右サイドの狭いポジションを懸命にキープするのが定石。
「セカンドショットは3I、5Wになる。パーオンは期待せずに、(グリーン)右のバンカーから3打目でいかに寄せるか。10番(パー5/614yd)もティショットは18番と同じような感じ。右にしか打っていけない」。“特別に飛ぶ人”と“そうでもない人”との間に明確な境界線が引かれている。
宮里は前週末にフロリダ入り。1月の米ツアー「ソニーオープンinハワイ」で今季初戦を迎え、日本とアジアンツアーの共同主管試合「SMBCシンガポールオープン」、「レオパレス21ミャンマーオープン」に出場した。いずれも4日間を戦い抜き試合感覚はあるが、練習ラウンドを経て思うのは「現実を受け止めて今週は回る」ということ。
「アンダーパーで回れたら最高ですよ。18番は4日間ボギーでいいと思っている。それくらいのつもりでいる。そのへんは割り切って考えていきたい。力が入ってもしょうがない」
世界各ツアーから集まった全66選手は、決して“特別に飛ぶ人”ばかりではない。1Wで310ydのキャリーなど打てない“そうでもない人”のほうが多いはず。「アイアンでとにかくパーオンして、パーを重ねること。グリーンも硬いので簡単にはバーディを獲れない。ボギーを打たない戦略でいく」。現実をすべて悲観して捉える必要はない。(フロリダ州ドラール/桂川洋一)