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松山英樹は「びっくり」の暫定首位 パットでしのぐ

「なんでいいのか分からない」。松山英樹は苦笑いで首を振った。アリゾナ州にあるTPCスコッツデールで開幕した米国男子ツアー「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」の初日、8バーディ、2ボギーの「65」(パー71)で回った松山は、6アンダーとして暫定首位。本人の感触とは裏腹に、またもこの地で上位争いに加わった。

霜の影響でスタートが1時間遅くなり、松山の初日のティタイムは午後1時16分。午前組のスコアをチェックしていた松山は「よく出ているなぁという印象だった」と振り返る。「でも、回ってみたら自分も出たのでびっくりした」。

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相性という言葉だけで片付けるのは乱暴か。フェアウェイキープ率は14分の8とまずまずだったが、ショットの精度は上がり切らない。それでも、2ホール目の11番で6.5mを沈めてバーディを先行させると「ああいうのが入ると良い流れになる」。15番からは3連続バーディをもぎ取った。

圧巻は周囲360度をスタンドに囲まれた“コロシアム”の16番(パー3)。8Iでピン上1.5mにぴたりとつけると、咆哮とブーイングが入り混じったような大歓声に包まれた。「あれだけ良いショットが打てると気持ちが上がってくる。良かったと思う」。続く332ydの17番は、その勢いのまま1Wで1オンを成功させた。

「良いところもあったし、悪いところもあった。その悪いところがたまたまグリーンに乗ったり、チャンスについたりしてくれた。助けられている」

確かに、フィニッシュで手を離す場面も多く、まだ“らしくない”ショットは散見された。8番では2打目をグリーン手前に落とすと、アプローチは2.5mオーバーした。だが、最後の砦がパッティングだ。「セカンド、アプローチと良くない中で、パットでしのげた。パットだけは自信を持ってやっていければ、まあ面白いかなと思う」。

前週に続く好スタートは、松山の気持ちを否応なく引き締めた。「先週も初日は良かった。明日が鍵になってくる」。大会前、口にした不安は初日を終えても「変わらない」。自身の名前が一番上に載っていたリーダーボードすら「見る余裕もなく、ずっとやっていた」。この先に想定される厳しい戦いを思うように、松山は口を一文字に結んだ。(アリゾナ州フェニックス/今岡涼太)

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2016年 ウェイストマネジメント フェニックスオープン



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