松山英樹が19年初戦へ アマチュア・金谷拓実は米ツアーデビュー
2015年 CIMBクラシック
期間:10/29〜11/01 場所:クアラルンプールG&CC(マレーシア)
「勝つには足りなかった」松山英樹は4打差5位
マレーシアにあるクアラルンプールG&CCで行われた米国男子ツアー今季第3戦「CIMBクラシック」最終日。首位と3打差の4位から出た松山英樹は、序盤に一時は首位に並ぶも、中盤以降は伸ばしきれずに「67」で回って通算22アンダー。優勝したジャスティン・トーマスとは4打差5位で、ツアー2勝目には届かなかった。
じっとしているだけで、毛穴から汗がふつふつと湧き出てくる高温高湿のマレーシア。それでも、松山の優勝争いをひと目見ようと多くの日本人ギャラリーが詰めかけて、松山組には約100人のギャラリーがついて歩いた。
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スタートホールの1番で2mのバーディチャンスを外したが、続く2番でピン右手前2.5mのバーディパットを沈めてこの日1つ目。4番(パー3)では奧から4mをカップへと流し込み、5番(パー5)はピン右6mに2オンさせて楽々バーディ。イーグルパットはカップ寸前で止まって天を仰いだが、20アンダーとした松山はこの時点で首位に並んだ。
勝負の明暗を分けるのは、球1個分のラインの読みや、ひと跳ねでラフに入るかフェアウェイに残るかといった些細な違い。「途中から、そんなにミスではないけどファーストカットに入ったりして、泥がついても球が拭けず(※プリファードライが適用された)、うまく攻めることができなかった」という松山は、6番以降は多くのパーを積み上げた。
折り返した10番(パー5)は2オンに成功してバーディとしたが、後半は14番でもう1つのバーディを追加しただけ。バーディが欲しい終盤は、15番(パー3)でティショットを引っ掛けて左バンカーに入れ、16番は5mのバーディパットを決めきれない。17番ではフェアウェイ右サイドの排水溝近くに止まった球に向かって歩いていくと、その少し手前のフェアウェイが突如陥没して、右足を突っ込んで痛めてしまう。痛い素振りを見せたまま放った直後の第2打は引っ掛けてグリーン左奧へ、続く18番の1Wでのティショットは右ラフへ曲げるなど、不運にもたたられた。
計5つのバーディで通算22アンダーまで伸ばしたが「(優勝は)25(アンダー)くらいは絶対行くと思っていたので、そこまで伸ばせなければ勝ち目はないと思っていた。ボギーを打たなかったのは良かったけど、勝つためには足りないラウンドだった」と振り返った。
「もっとバーディを獲らないといけない中で、獲れなかった理由は分からない。でも、次にこういう状況になったらうまく対処していきたい」。目論んだ“爆発”ができなかったことは、1つの課題として残された。
次週は中国・上海で開催される「WGC HSBCチャンピオンズ」に出場する。「どんどん優勝争いすることが大事だと思う。コースも、芝の種類も、グリーンスピードも変わるので、しっかりと準備してまたこういう試合ができるように頑張りたい」。同じアジアのさらなる大舞台でリベンジだ。(マレーシア・クアラルンプール/今岡涼太)