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松山英樹はショット復調の「66」 メジャー最終戦の地へ直行

最後は自信の笑みでメジャー前哨戦を終えた。オハイオ州ファイヤーストーンCCで開催された「WGCブリヂストンインビテーショナル」。ショットの乱調から3日目を終えて7オーバーの58位と低迷した松山英樹は、最終日に6バーディ、2ボギーの「66」(パー70)をマーク。通算3オーバーの37位タイとし、次週「全米プロゴルフ選手権」に弾みをつけた。

フィニッシングホールで圧巻のプレーを披露する姿に、本来の強さが宿っていた。打ち下ろし、左ドッグレッグの18番。1Wショットで357ydのビッグドライブを見せた松山は、右のセミラフからの第2打でターフを勢いよくえぐった。ウェッジで舞い上がったボールは、奥からの下り傾斜も使って、カップが切られたグリーン左手前の狭いエリアにピタリ。1.5mを沈め、苦悩の72ホールをバーディで締めくくった。

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「3日間あまり良くなかったので、気持ちが良くないというのはありますけど、きょうはショットもパットも良かったですし、やっぱりそれがスコアにつながっているのが一番良かった」

同コースで出した「66」は昨年大会の第3ラウンド「65」に次ぐ好スコア。4mのチャンスを活かした出だし1番からの2連続バーディで流れを作り、1パットパーを5回決めるなど、粘り強さもあった。

なにせショットに復調の兆しを見せた。11ホールでのパーオン成功は4日間でベスト。16番(パー5)の1Wショットを「今週で一番良かったと思う。一週間で1回じゃ話になんないですけどね」と自画自賛した。

「ショットが悪くて、ここまで長引いたのは久々。(最近は)試合になれば、なんとなくバーディチャンスにつけたり、パーオンをしたりしていた。ここまで乗らなくて苦しんだのは久々だったので、“いい経験”になったと思う」

わずかな時間で解決の糸口を見つけ、練習場で試行錯誤するうちに「忘れていたものを思い出した」という。それをすぐに結果に示したことが“いい経験”。「(これからも)一週間で(悪い状態を)戻せると思ってやりたいですよね。たぶん大丈夫だと思う。去年ほど悩んでいるわけじゃないんで」。崖っぷちからの修正能力がさらに身についたことを実感した。

ホールアウト後、間もなくして車で近郊の空港へ向かった。同日中に次週「全米プロ」が行われるウィスリングストレイツ (ウィスコンシン州) の近郊に到着するためだ。2日前に「光明はある?真っ暗ですね」と不安に覆われていた表情は明るくなった。挿し込んだ光は一筋ではない。(オハイオ州アクロン/桂川洋一)

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