世界ナンバーワンを射止めたブルックス・ケプカの優勝セッティング
2015年 ザ・ホンダクラシック
期間:02/26〜03/01 場所:PGAナショナル(チャンピオンコース)(フロリダ州)
傷心の世界ナンバーワン マキロイに何が?
「週末もプレーしたかった。イライラしているよ」。優勝候補の本命に挙げられていた世界ナンバーワンが、雨に濡れた肩を落とした。
「ザ・ホンダクラシック」2日目。初日に3オーバー79位と出遅れたロリー・マキロイ(北アイルランド)は1バーディ、5ボギー「74」(パー70)と連日のオーバーパーを叩き、通算7オーバーの暫定103位でホールアウト。カットラインは5オーバー前後が予想されており、決勝ラウンド進出は絶望的となった。
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米国ツアーにおける予選落ちは、2013年6月「全英オープン」以来2シーズンぶり。メジャーを除くと、12年6月「ザ・メモリアルトーナメント」以来となる。
2月初旬に早々の今年度初タイトルを手にした欧州ツアー「オメガドバイデザートクラシック」から3週間の休暇を経て、拠点を置くホームの地で臨んだ米国ツアー今季初戦。「君に何が起きたんだい?」ショット、パットともに、引き続き好感触を口にしていたマキロイに、当然ながら報道陣から質問が飛んだ。
「3週間の休暇を挟んで、錆びついていたとは言いたくないけど、昨日は少しだけ、ほんの少しだけ自分のプレーがおかしいと感じたんだ。今日も“何か”を得ようとトライしたけれど、できなかった」。言葉の歯切れの悪さが、自分でもうまく表現できない感覚の微妙なズレを浮かび上がらせた。
この日、もっとも“らしからぬ”プレーに映ったのは、初日に難度が1番低かった前半18番(パー5)だ。左ラフから2オンを狙った2打目は上空で失速し、グリーン手前の池に消えてボギー。「ライが良かったからウッドで狙ったけど、グリーンに届かなかった。判断ミスだった」。チャンスホールで流れを悪化させた1打を悔やんだ。
同組でプレーし、この日のベスト「64」を叩き出したブルックス・ケプカは「彼は今の世界ナンバーワンプレーヤーだけど、ずっと苦しんでいた。誰にとってもショックだったと思う」とコメントした。
次週は、今年の世界ゴルフ選手権初戦「WGCキャデラック選手権」への出場を予定している。予選落ちが設けられていない4日間のビッグトーナメント。「予選落ちは誰だって嫌なものさ。来週は、4ラウンドプレーできるのは素晴らしことだね」。最後の言葉に、どこか自虐的な響きを含ませてコースを去った。(フロリダ州ウエストパームビーチ/塚田達也)