“ラフ無し”全米オープン 日本選手も警戒するのはグリーン
2014年 全米オープン
期間:06/12〜06/15 場所:パインハーストNo.2コース(ノースカロライナ州)
矢野東と宮里聖志は昨年覇者と練習ラウンド 「藍ちゃんなら…」
2014/06/12 08:48
海外メジャー今季第2戦「全米オープン」は12日(木)、ノースカロライナ州のパインハーストNo.2で開幕する。宮里聖志、矢野東はティオフを翌日に控えた11日(水)、昨年王者のジャスティン・ローズ(イングランド)と練習ラウンドをともにする機会に恵まれた。
当日の“飛込み”でもプレーが可能な練習日。ローズが前日、大会側に申し込んだ午前8時半過ぎからのラウンドの枠には、既に日本人選手2人の名前が記されていた。月曜日(9日)の現地入り後、開幕前日に訪れた貴重なサプライズ。年下のメジャーチャンピオンに対し、まずはそのショットに目をむいた。「まずは飛ぶ。ロングアイアンも7番アイアンくらいに見えた。ヘッドの入射角がどれだけ違うのかと…生まれた時点で負けている感じが…」と宮里。ローズは9ホールで離脱となったが、世界のトップレベルの力を肌で感じた。
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とはいえ、驚かされるばかりではない。お椀をひっくり返したように中央部分が高く、激しくうねるグリーンに苦労する姿は一緒だった。矢野は「すごいショット、すごく飛ぶボールを打っていたけれど、半分くらいのホールで乗っていなかった(パーオンしなかった)」。グリーンの端に着弾したボールは、ほとんどが滑り落ちる。「やればやるほど難しい。ご褒美のバーディが3つくらい出て…」という見立ては、超難度のセッティングのもとではどの選手も大きな差は無い。
ラフが短く、例年とは様変わりしたセッティングでも、忍耐強さが問われるところが、やはり全米オープン。宮里は「自分のメンタルのコントロールがポイント。ボギーが出ると僕はカッ!と『この野郎!』って思ってしまう。冷静に行かないと」。そして「藍ちゃんだったら上手そう」と、次週同コースで「全米女子オープン」を戦う妹の名前を出して戦いのキーポイントを確認していた。(ノースカロライナ州パインハースト/桂川洋一)