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石川遼、我慢の21位浮上も「もったいない」

ニューヨーク州のオークヒルCCで開催中の海外メジャー今季初戦「全米プロゴルフ選手権」3日目。イーブンパーの28位タイから出た石川遼は5バーディ、5ボギーの「70」で、前日からスコアを動かせなかったが、21位タイに順位を上げて最終日を迎えることになった。

ナイスカムバックの手応えもある、だが後味の悪さもある。石川の複雑な心境は、クラブハウスに引き上げる際の苦笑いが物語っていた。

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ムービングデーの出だしは最悪だった。1番、2番といずれもパーオンを逃し、アプローチも振るわず2連続ボギー発進。しかし「我慢するしかない」と、この日の難度の高いピン位置、上空を旋回する風を相手に勇み立ち、4番(パー5)でグリーン手前のバンカーからの第3打を寄せて最初のバーディを奪った。

そして中盤はバーディラッシュ。7番でフェアウェイからの第2打をピンそば2メートルに絡め、11番からは5メートルのバーディパットを2連続で決めた。

しかし2アンダーとして迎えた終盤、難易度の高い2ホールを攻略できない。17番ではティショットを右の林へ曲げ、精一杯のボギー。最終18番ではフェアウェイから残り165ヤードの第2打を8番アイアンで放ったが、「(直前に打った)マクドウェルの時はフォローだった」と、アゲンストに変わっていた風を読み間違え、グリーン手前のラフへこぼし、失意の連続ボギーフィニッシュとなった。

“たられば”は言いたくない。けれど上がり2ホールをパープレーで切り抜けられ“れば”、結果的に9位タイで3日目を終われた。「内容にはそんな満足できない。初日のスコア(1アンダー)から言えば、もったいない感じがある。ある程度、好感触だった」。

現在賞金ランク153位、フェデックスカップポイントランク158位からの逆転シード奪取には、今大会のトップ10フィニッシュで次週のレギュラーツアー最終戦「ウィンダム選手権」に希望をつなぎたいところ。「なんとかロケットスタートをして、前半を3アンダーくらいで行けたら」と、高いノルマを課して勝負の残り18ホールに臨む。(ニューヨーク州ロチェスター/桂川洋一)

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