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2013年 マスターズ
期間:04/11〜04/14 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

藤田寛之 「原点」からマスターズへ

2011年「最初で最後かもしれない」と、初めて踏んだオーガスタナショナルの芝。初日2アンダーと好発進を切りながら、予選落ちに終わった。だがその後、「もう一度あの場所へ」という想いが余計に膨らんだ。綿密な計画を忠実に実行し、昨シーズン4勝、初の賞金王のタイトルも獲得して、再びマスターズへの切符を手にしてみせた。頭に描いた再びオーガスタへと続く道を、立ち止まることも、飛び越えることもなく着実に歩んできたこの2年。だが、ゴール間際で思いもしない落とし穴があったのだ。

苦悩の故障期間。藤田は「正直言うと、2回くらい『これはもう日本に帰ろうかな』と思った」という。前述の出場を予定していた試合を失った時の、2度である。「アプローチとパターばかりやっても、練習した気にならないんですよ。こっちの(練習)環境が良いだけに、余計にストレスを感じて。できないことに苛立ちを感じるばっかりだった」。練習の制限が50球のフルショット、5ホールのラウンドまでに解禁されたのが、3月中旬。それまではリハビリと、毎日3時間のショートゲームの練習に充てた。だがそれで満たされるほど、プロゴルファーは我慢強くない。

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しかし周囲の不安や心配の声が増幅する一方で、藤田のハートは時間をかけながら冷静さを取り戻していった。「藤田プロは不運で、不幸ですか?」。そんな問いに「うーん・・・」と口を結んだ直後、静かに「神様のいたずら、確かにそうかもしれない。でもそれは捉え方だと思う」と言った。

「自分としては何かを、ひとつひとつ乗り越えないといけなかった。ケガをしているのは事実だし、ストレスの発端はケガしかないんですよ。じゃあまず、そこを治すことが必要と考えたら、こういう現状も仕方がない。皆がいてくれるし、助けてくれる。ここで調整することは、状況を考えれば“いいこと”だった。予定していた道とは違うけれど、違う道でも前進しているという意味では、いいことなんじゃないかと思える」。小所帯ながら、信頼で結ばれたスタッフのサポートが心にしみた。自棄になって帰国しても、状況が好転するとは考えにくかった。

そして藤田の言う“いいこと”は、わずかながらも「進んでいる」という実感を得られたことだけではなかった。

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