タイガーが猛チャージで単独首位へ! 22位タイへ深堀は後退、谷原は浮上!
今日のタイガー/難しい14番でのイーグル!この2日間は横綱ゴルフで余裕の笑顔だ!
全英オープン2日目
全英オープン第2日、タイガー・ウッズは午前8時58分にティオフ。初日と同じく同伴競技者はニック・ファルドと片山晋呉。リバプールの気温は22度から26度。午前中は北東の方向から風が吹いていたが正午まえに南西の風に変わり、その後、北北西の風となった。
トップと1打差の2位タイでスタートしたタイガーは、コースレコードタイとなる7アンダー「65」でホールアウト。通算12アンダーとして単独トップに浮上、1打差で2位のアーニー・エルスと明日3日目は同組でのプレーとなる。
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2日目のプレーは内容の濃い素晴らしいものだった。難しい1番と2番をパーで切り抜けた後、3番ではフェアウェイを外し、パーオンも出来ずにピンチを迎える。2メートル弱のパーパットを左に外してボギーとしてしまうが、すぐ次の4番でピン奥7メートルのバーディパットを沈めて取り返す。チャンスホールの5番パー5は3番ウッドとアイアンでグリーン周りに運び、3打目は見事な転がしのアプローチでピンそばにつけOKバーディ。8番では2打目をミスショットし、左にあるピンに対しボールはグリーン右サイドへ。残り20メートル近くあるこのパットを見事沈めて3個目のバーディを奪い、前半はパー35に対し2アンダーの「33」で折り返した。
後半に入り、初日にグリーン右手前のバンカーにつかまってしまった10番パー5で、アイアンで2オンに成功して2パットのバーディを奪う。続く11番ではピン右5メートルを入れて9アンダーとし、この時点でクリス・ディマルコを抜いて単独トップに躍り出る。今大会これまで一番難しいホールとランクされる12番ではバーディパットを外してしまうが、タイガーの顔には余裕さえ感じられる笑顔があった。
そしてなんといっても今日の極めつけは、左ドッグレッグの14番。インサイドコーナーにあるマウンドの影響でグリーンの表面どころかピンフラッグも見えない状態で、残り205ヤードから4番アイアンで放たれた球は数回バウンドして直接カップインするイーグルとなる。一気にスコアを11アンダーとすると、その後の16番パー5でも確実にバーディを奪う。最終18番ではティショットを左のラフに打ち込みパーとしたが、バック9はパー37に対し5アンダーの「32」、2日目を「65」とし通算12アンダーで単独首位に立った。
初日は2番アイアンを多用したタイガー。昨日はドライバーを16番ホールで1度だけ使い、11番ホールのみ3番ウッドでティショットした。2日目はドライバーは封印し、3番ウッドを5度使った。2番アイアンのティショットは、ランを含めると270ヤードから300ヤードと距離も出る。2日間でフェアウェイキープ率は82%、パーオン率78%と高い数字が示しているとおり、ショットの安定度が高く、ここまでは横綱ゴルフを披露している。
プレー後、大きな白い歯を見せた笑顔のタイガーは、TVインタビュー席に来て「今日は良いプレーだった。とても楽しかった」と話した。昨年と同じように大きい黄色いリーダーボードの一番上には「TIGER WOODS」の名前が載っている。追いかける選手はエルス、ディマルコ、グーセン、スコットと実力者も多く、残り36ホールはかなりハイレベルの戦いが予想される。これまでのタイガーは、あまりリスクを負って攻めてくるケースは少なく、高パーセンテージのショットを選択してきている。明日も同じようなゲームプランで来る可能性が高い。ショットが良いと逆に罠が仕掛けてある難しいピンを狙わないのも忍耐力が必要とされるが、明日はこのセーフティショットにも注目したい。スコアを伸ばすということは、ボギーを最低限に抑えることが必要となるのだ。
明日は雨の予報も出ているが、風は北西から穏やかに吹きそうだ。リンクスランドの気候は予報に反することも多いが、雨が降り地面が軟らかくなるとロースコアが出るコンディションになる。ロイヤルリバプールのパー5・4ホールはいずれもチャンスホールなので、優勝スコアは通算20アンダーまで行ってしまうかもしれない。
★ラウンドデータ
・スコア:65(33-32)7アンダー
・イーグル:1回
・バーディ:6回
・パー:10回
・ボギー:1回
・フェアウエーキープ率:85.7%(14ホール中12ホール)
・パーオン率:88.8%(18ホール中ホール)
・合計パット数:28パット
・0パットホール:1回
・1パットホール:6回
・2パットホール:11回
・3パットホール:0回
・パー5の2オン:4ホールのうち1回(10番)
・パー3:通算イーブンパー
・パー4:通算4アンダー
・パー5:通算3アンダー
解説:アンディー和田