【WORLD】エビアンマスターズのメジャー昇格の是非
羽川豊の全米オープン生レポート/タイガーはドライバーショットの修正ができるかが見どころ
今日の主役はタイガーで決まりでしょう。前半の展開からは最後にタイガーが単独首位に上がってくるとは想像できないですよね。後半、途轍もないショットを3回も見せてくれました。
ひざの痛みは日に日に増していると思います。特にドライバーなど長いクラブの場合、飛距離を出すためにも下半身を使うスイングが要求されます。アイアンは飛ばすというスイングではないので、クラブを上から下ろすというイメージなので負担は少ないですが、ドライバーは明日も課題になりますね。
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ただし、アイアンもタイガーが理想とする距離は出ていません。16番パー3もタイガーの感覚ではピンそばに行っているのですが、明らかに短かったですよね。それだけ体重を左足に乗せられない状態ですね。
テレビでは最終18番をお伝えできませんでした。18番のティショットはドライバーでフェアウェイを捕らえましたが、ミスショットなんですよね。青木(功)さんは、ボールが上がりすぎたテンプラだと言っていました。2打目のスプーンもターフの取り過ぎですから、良いショットではなかったと思います。クラブヘッドを上から抑え込みすぎなんですよね。体がスムーズに回転できないので、手打ちのような状態です。
今回の開催コースは、他の選手のスコアを考えてラウンドできるようなコースではありません。ラフに入れたらそれだけで、どうまとめるか要求されますし、そういう意味でもタイガーは自分のゴルフに集中するだけですね。もちろん、他の選手もタイガーのことなど考えてプレーする場合ではないので、首位に立ったからといって、タイガーも安心などしていないと思います。
それから、今田選手も頑張っていますね。今日のように自分のリズムでプレーを続けることが出来たら明日もスコアを伸ばしてくると思います。2ストロークも伸ばせればトップ10入りがあるんじゃないですか。ただ、初日からパッティングがよくないので、最終日くらい良いパッティングをしてもらいたいですね。
最終日の見どころは、タイガーがひざの痛みをこらえ、どのようにドライバーショットを修正してくるか。他の上位選手は、いかに我慢のゴルフでパーセーブを繰り返すか。そして、今田選手はいくつバーディを奪いスコアを伸ばしてくるか。この3点だと思います。
羽川 豊 Yutaka Hagawa
セントラルスポーツ所属。栃木県出身。専修大学時代に朝日杯全日本学生選手権4連覇。ツアー通算5勝。1982年「マスターズ」15位タイなど。現在は自身のゴルフサロン「HAGAWA YUTAKA GOLF SALON」でレッスンを行っている。全米オープンには毎年テレビ朝日のレポーターとして現地入りをしてきたが、今回は日本で中継に携わる。タイガー・ウッズや上位選手の詳細情報はテレビでもお楽しみください!