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2012年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/09〜08/12 場所:キアワアイランドリゾート(サウスカロライナ州)

バンカー“ゼロ” 全米プロの特別ルール

2012年のメジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」は9日(木)から4日間、米サウスカロライナ州のキアワリゾートで開催。今大会は異例のローカルルールが採用される。

大西洋に面する同クラブのオーシャンコース。海岸線に作られた横長の18ホールからは砂浜で海水浴を楽しむ人々の姿も見ることができるほどで、コース内にはギャラリー用の通路のほか、無数の砂地が広がっている。そのため、ホールによっては人工的なバンカーか、そうでない砂地かの区別ができない。そこで大会を主催する全米プロゴルフ協会(PGA)は、この試合に限って、バンカーをすべてスルーザグリーンとして扱うことを決定。つまりどのバンカー、砂地もハザードではなく、選手たちはフェアウェイ、ラフ等と同じようにプレーができるようになった。

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これにより、どのバンカー、砂地からもルースインペディメント(小石や木の葉などの自然物)を除去することが可能に。また、アドレスでソールすること(クラブを地面につけること)はもちろん、クラブを砂につけて素振りをしてもペナルティが科されることはない。PGAは「NO BUNKERS」という掲示で選手、関係者に通達。バンカーは“ゼロ”という扱いとなる。

2010年の同大会ではダスティン・ジョンソンが悲劇の最中にいた。ジョンソンは最終日、2位タイに1打差をつけて単独首位で最終18番に入り、ボギーフィニッシュした。しかし、マーティン・カイマー、バッバ・ワトソンとの三つ巴のプレーオフに突入しようとしていたその時、競技委員から指摘を受けて2打のペナルティを受け、その場で優勝を逃した。ジョンソンはティショットを大きく右に曲げ、第2打を荒地から放ったが、当時の大会ではあらゆる箇所がバンカーとして扱われ、確認を怠った同選手はソールをしたことで、このホールはトリプルボギーとなってしまった。

今年の特別ルールについて、タイガー・ウッズは「バンカーの砂はそれぞれに違いがある。軟らかいところも硬いところも。だから打つ前にリハーサルができるのはありがたい」と歓迎した。また、石川遼はグリーン周りのバンカーでは、イメージやスイングが変わるのを防ぐため普段通りウェッジをソールさせずにショットするものの、フェアウェイバンカーではアドレス時にクラブを置く可能性が高いという。(米サウスカロライナ州チャールストン/桂川洋一)

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