本場のリンクスで苦しんだ日本勢
2011年 全英オープン
期間:07/14〜07/17 場所:ロイヤルセントジョージズGC(イングランド)
【羽川豊’s EYE 全英オープン最終日】経験が結果となったクラークの勝利
今年の全英オープンは“全英らしい”戦いだったと思います。一日の中で四季があると言われるリンクスコースですが、最終日も晴れたと思えば強い雨が降りますし、止んだかと思えば強風が吹いたりと、選手たちは自然との闘いを強いられました。
そんな展開に粘り強く戦い、勝利を収めたのが全英20年目のダレン・クラークでした。クラークは全英の戦い方を知り尽くしていますね。普段からこのような気象条件を経験している強さでもありますが、常に落ち着いてプレーをしていました。風と喧嘩をさせる弾道ではなく、低く時にはゴロを多様する攻め方で何度もピンチを凌ぎました。
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スタートの1番、そして3番のパーが大きかったですね。1番はティショットを左に曲げてボギーも覚悟していたと思いますが、長いパーパットが入ったからこそ2番のバーディにもつながりました。そして3番も外していれば、大混戦になっていたと思います。あの2ホールが勝因と言っても過言ではないですね。
序盤でフィル・ミケルソンが追い上げてきましたが、それでも冷静に自分のゴルフができたのも、クラークの経験があったからこそ。風の中でどんなゴルフをすれば、スコアを崩さないかがわかっているからこそ、最後まで同じリズムでゴルフができました。
池田勇太も良く戦いました。今回のようなコースコンディションで戦うことは、日本ではあり得ません。凄く良い経験になったのではないでしょうか。日本人選手が全英で、それも今回のようなコンディションで優勝争いをするには、やはり経験が必要になってきますね。想像力では対処仕切れませんので、転がした時の距離感など何度も経験を積むことが大事だと思います。
私ごとですが、明日、全英シニアオープンのマンデー予選に挑戦をします。今年は良いゴルフができているので、なんとか本戦への出場資格を掴みたいと思います。そして、全英で戦った6人の日本人選手に負けないぐらいの気持ちで自然と闘いたいと思います。